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「ただいま~!」
「あ、おかりエイデン。早かったね。」
「ヨユー。あ~、あと…――、」
「やぁ、ソフィア。俺もお邪魔しても良いかな?」
「マジで飯食ったらすぐ帰れよ…。」
「クリフっ!久しぶり!もちろんだよ!ビーフシチュー作ったの!一緒に食べよう!」
「……なんか俺の時より喜んでねぇ?」
「え、そんなことないよ…?…ほらっ!手を洗ってパトリックにもただいましてきて?」
そう言うと調理場へと走り去っていくソフィア。その後ろ姿に違和感を感じ、家主の俺よりも先にローブをメイドに預けるクリフへと振り返る。
「…なんか変じゃね?」
「何が?」
「ソフィア。」
「だから何が?」
「…いつもならもっと俺の帰り喜んでくれるのに。」
「喜んでただろう?」
「もっとだよ。」
「あぁ、惚気?」
「違ぇよ!」
こっちは何時だって真剣だっつーのっ!!(※ソフィアに限る)
◇
俺らはソフィアの指示通り手を洗いパトリックのためにも清掃魔法で見周りを綺麗にして客間へと移動した。
「パトリック~…。」
そして客間で待機していたパトリックを抱き上げ、その腹に顔を埋める。このムチムチの肌とミルクの匂いがたまらないんだよな。
「ははっ。すでに親ばかだな。」
「この可愛い姿みてバカにならないやつ居るか?」
「まぁ…、確かにね。でもすごいね。見ないうちにだいぶ大きくなった。」
「だろ?マジビビんの。ちょっと家空けただけでデカくなってるから長期遠征は行きたくねぇんだよなぁ…。」
「俺とアニッサが変わりに行ってやってるだろ?…あぁ、そうそう、魔導士のレベル向上についてだけど、」
クリフが俺にも抱っこさせて、と言いながら先ほど現場で少し話した内容をもちだした。
「そもそも、クラス関係なく組合に入ったら魔物討伐は避けられないのに、今のジャン・クリフトフ学園のカリキュラムはアッパー・ミドル・ロウワーで差がありすぎる。というか魔力を使わない体術訓練でさえもロウワー生がミドル生に、ミドル生がアッパー生に誰一人敵わないのはおかしい。」
「だな。」
返事をしながらクリフからパトリックを奪い返す。俺の癒しなんだから俺によこせ。
「学生の時も思ってたけど、組合に所属したらその差が顕著なんだよ。討伐の割り振り考えんのもめんどい。それに、俺ら同等に動ける奴が少ない。というか居ねぇ。今までどうやってたのか謎なぐらいな。」
「…別に働く分には構わないけど、俺らが疲弊した時、俺らが行けない時、彼らは手段が無くなってしまう。そもそも自身の身を守るためにもある程度の実力は必要だ。」
「………思ったんだけどよ、今イリノスの魔法使いらが来てんじゃん。」
「あぁ、最近よく見るね。」
「そいつらに魔法習ってもいいんじゃね?」
「…!?」
「…なんだよ。」
「…いや、エイデンからそんな提案が出るとは思わなくて。」
滅茶苦茶驚いた顔してんじゃねぇか、失礼な奴だな。
多くの方に評価していただいたことに調子に乗ってもう一話←
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