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「パパー!」
「おー、パトリック。良い子にしてたか?」
「うんっ!というか、パパ今行ったばっかり!」
「そうかそうか。ほら、ママだぞ?」
「「…っ!」」
俺の言葉にソフィアは顔を真っ赤にし、パトリックは満面の笑みを浮かべた。
「ママーっ!ママ、パパと仲直りしたの!?パパえらいね~!パパとママ仲良しなんだよね!パパね、今ぼくが来たところに行ったんだよっ!!みらいのパパとママ仲直りしに!」
ソフィアをママと呼ぶや否や堰き止められていたように喋り出すパトリック。ここにきてソフィアにママと言えず溜まっていたものがあるのだろうか。
そんなパトリックを見るソフィアはというと戸惑いながらもパトリックの話をうんうんと頷きながら聞いている。
「…お前ら可愛すぎねぇ?」
(ムリなんだけど…。)
「!!??」
俺の発言にいちいち顔を真っ赤にするソフィア。だからそれが可愛いんだって。
「ほ、本当に、エイデンと私の子どもなんだ…。」
「おう…。」
「パパはね、ママの事大好きなんだよ!」
「…っ!」
真っ赤な顔で驚き、パトリックを抱きながら床にしゃがみ込んでいるソフィアの前に同じようにしゃがみ込み目線を合わせる。
「本当だよ。パトリックの言う通り。…勘違いしてほしくないから言うけど、傷は関係ないから。」
「…っ!」
「パトリックのことも関係ない。お前が今、俺の事好きじゃなくても良い。」
(本当は良くないけど…。)
未来の『俺』が出来なかったこと。それは「好き」って気持ちを本人に伝える。ただそれだけのことだ。
(バカだよな…。)
プロポーズはした。子作りもした。
でも一番大事なことを伝えなかったからああやってすれ違ってた。
ならば何度でも、何百、何千、何万回でも伝わるだけ伝えればいい。それでお前が不安にならないのであれば。それでお前が幸せになれるのであれば…――。
「ソフィア、お前が滅茶苦茶好き。…近くに居ないと怪我してないか心配だし、男どもに愛想振りまいてんの見るとイライラするし、訓練では怪我して欲しくないけど弱いとすぐ死んじゃいそうだから特訓しないといけないし、でもむしろ弱いままで戦場に出なければ良いんじゃね?って感情ぐちゃぐちゃになるし、気づいたら四六時中お前の事考えてんの。…構ってほしくて、俺の名前呼んでほしくてお前の視界に入りたくてちょっかい出すし、お前にすごいって言われたくていつも面倒な授業も訓練も頑張ってる…。」
「…っ」
「なぁ…、俺の奥さんになって?」
「………………はい…。」
恥ずかしさ故視線を逸らして小さく頷いくソフィアはめまいがするほど愛おしかった
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