喧嘩②
そんな話しをしていると、コンコンとドアがノックされた。
「ほら、早速来たんじゃないですか?私が出ますね。」
「はい。」
「~~~」
私の座っている場所からは、扉の外の話し声までは聞こえない。
しばらくやりとりすると、ラーナは一度扉の外へ出た。
長いわね・・・もう5分くらい戻ってこないわ。
なんだか心配だわ。
右へ左へ・・・ソワソワしてしまう。
「リフィア様、少し落ち着いて。」
「そうは言ってもね、ラーナ少し遅くないかしら?」
「たぶん、殿下か、兄貴か、文官か、のだれかが、リフィア様に会いたいってゴネてるんだよ。」
「そうだとは思うのだけど・・・」
あ、我が国では、男性が未婚女性の部屋へ入るのはご法度なのだけど、護衛は別なのよね。
それでも、完全に二人きりになることはないわ。
今もリクと二人きりではく、メイドが他にいるわ。
「おおよそ、納得して引き取ってもらうのに時間がかかっているんだろう。リフィア様が出たら、きっと捕まるぞ。」
「それは、嫌よ!まだ許せないわ!」
「でしょう?かといって、俺が出るわけにもいかない。」
「そう・・・なの?部屋だから、大丈夫じゃない?」
「ダメですよ。外から狙撃されたら、どうする?」
「そんな、まさか。敷地内に入ることすら、できないと思うわ。」
「ああ、そうだ。それでも、万一俺が席を外しているときに、そんなことが起きれば、俺は後悔してもしきれないし、殿下にも顔向けできない。俺の首も飛ぶだろよ。」
「そう・・・そうね。リクの首が飛ぶのは嫌だわ。だから、あきらめるわね。」
「ああ、そうしてくれ。」