プロローグ
サリフ帝国、帝国学園は貴族の子供たち、平民の中でも各校のトップのみがが入学を許される学園である。
そんな学園の最高学年である王太子のレーヴェン、王太子妃のリフィアは学年で1位と2位を取り続ける、誰もが認める秀才であり、お似合いカップルである。
本人同士も好きなのだが、出会いは政略結婚という形だったため、お互いの好意に気づいていない。
まあ、周りにはばれているのだが。。
そんな二人のお互いの気持ちに気づかせようと、周りがおせっかいをする。
さわやかな風が吹く。
最終学年、もうすぐ卒業間近なレーヴェンとリフィア。
久しぶりの登校日である。
「「キャー」」
静かな声で、おしとやかに騒ぐご令嬢たち。男たちは見とれていた。
皆の憧れ、レーヴェンとリフィアが登校すると、周りは騒然となる。
スマートにリードするレーヴェン。気品がありながらも、優しく微笑むリフィアは女神のようだ。
そんな二人に目が釘付けである。
未来の国王、王妃にふさわしいたたずまいだ。
「相変わらず、おふたりの人気はすさまじいですね。」
と、リクが言う。
「そんなことないわ?レーヴェン様が、素敵なのですわ。」
「何を言っているんだい?君が、女神のようだからだろう?」
「まあ。王太子様はお世辞がお上手で。」ウフフ
お世辞だとわかっていても、好きな人に褒められるのは嬉しい。
最初は近づきたいと思った。
次は、触りたいと願った。
次は、褒めてもらいたいと願った。
今度は、心からの言葉、好きになってほしいと願っている。
側室はとらないでほしいとも
私は、いつからこんなによくばりになったのかしら・・・
おそばにいられるだけ、幸せなことだというのに・・・