王宮④★
「・・・どういうこと?」
あ、殿下同じ言葉2回いってますわ・・・
「あのっ、最初は政略とか考えた政略結婚だと思っていました。あ!でも、外見は出会ったときから、かっこいいと思いました。王妃教育などで王宮に来るようになって、殿下とお茶をしたり、夜会でエスコートしてもらったり、いろいろなお話もさせてもらったりしてる間に、内面も素敵だと思って!大変でも、逃げたくても、私も殿下の隣に立つのに相応しくなろうと、頑張れたんです!」
「そう…なのか…俺も、同じなんだ。一目惚れしたんだ!そのうえ内面を知れば知るほど、どんどん好きになってくいって。でも、同じように俺だけが好きなんだとばかり・・・」
お互いの気持ちが通じあい、恥ずかしくなってしまった。
「俺たち、同じ気持ちだったんだな。り、両想いってやつ…だったのか。」
「そうですね…まだ信じられません。」
「俺もだ。でも、俺の気持ちは、本物だ!大好きだ。愛してる!一生愛すと、約束する。側室なんていらない。今までもこれからも、フィアだけだ。」
抱きしめている両手を離し、肩に手を乗せられて、顔1つ分ほど離れる。
とても恥ずかしい。だんだんと近づく殿下。
唇に優しくキスをされた。
一度離され、もう一度・・・
今度は唇を食べように、キスされる。
苦しい・・・と思い始めたころに、離された唇。
「フィア、可愛い。顔が真っ赤だよ。」
そう言って抱きしめられた。
「殿下、のせいです・・・」
「殿下、じゃないだろう?思いあっているんだ。婚約者なんだ。それに、俺が望んでいるんだ。」
「・・・っ、ヴェン・・様。」
満足そうな顔で、覗き込まれた。
「これからは、公じゃない場所では、名前で呼んでね。俺もそうするから。相思相愛だって、アピールしよう。でないと、フィアを狙う男が多すぎるんだ!」
「そんなっ!ことはないです。恥ずかしいので・・・2人のときだけなら・・・」
「ダーメ。名前で呼ばなかったら、どこだろうとキスするからね。」
「ええ!?そんなっ。」
「嫌なの?見せつけたいし、フィアに近づく男を牽制したいから・・・お願い!ね?」
そんな風に言われてしまえば、断れない・・・
「わかりましたっ!」