表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鈍感主人公の無意識恋愛物語  作者: 白藤 おとね
とりあえずの人物紹介
2/11

第2話 長い長い一日

投稿遅くなり、すみません。

第二話です。

 「ふえ~つかれた!!」


 「お疲れ様」


 「高野、今日は勉強教えてくれてサンキューな。少しコツがつかめた気がしたぜ!」


 「そう、それはよかった。今度の定期テストは期待できそうだね」


 「いや、それは……まあ頑張ります。でももし次も数が悪かったら教えてくれよな!!」


 「だから次また教えるとは言ってないでしょ! それにそーいうことは全力で勉強してそれでも無理だったときに言ってよね! さて、じゃあ私そろそろ帰るね」


 「おう、今日はいろいろすまなかったな。そんじゃまた明日学校で」


 「ええ、また明日」


 そう言って高野はドアを閉めると帰って行った。


 「(……やべえ! やんだこの気持ちは! これが恋というやつなのか? いや、違うこんなに簡単に恋心が芽生えるはずがない、きっと何かの勘違いだ勘違い。明日になったら忘れてるさ)」


 水柿鈴に何か新しい感情が芽生えたようだった。




 ~ 高野 side ~



「(私変じゃなかったかな? 男の子の部屋に上がったのなんか初めてだったからわかんないよ~)」


こちらはこちらで心情に何かしらの変化があったようだった。



~~~翌日、学校朝の教室~~~


 「鈴、おはよー」


 「おお、和真か。おはよー」


 こいつは同じクラスの東雲和真だ。中学、高校と同じ学校で中学のころから仲良しだ。


 「それでそれで、昨日高野さんとはどうだったんだよー。なんかあったか?」


 「は?ただ勉強教えてもらっただけだぜ?なんもないよ」


 「お前本気でそれ言ってんのか?女子と二人きりで部屋で勉強だぞ?なにもないってことはないだろ」


 「お前の頭ん中はどういう思考回路視点だよ……ドラマじゃあるまいしなにもおきないよ」


 「ちぇっ、つまんねーなー。お、先生きた。そんじゃまたあとでなー」


 「おう、またあとで」


 そう言っておれは席に着くと、隣にいた高野に話しかけた。


 「高野おはよー」


 「おはよう水柿くん」


 「昨日はサンキューな。助かったぜ」


 「もうその件はいいわよ。それより授業が始まるわよ」


 「あ、ああ。そうだな」


 「(高野ってまじめだな~。勉強にあんなに熱心になれるってホントすげー尊敬するわ)」


 などと考えながら机に突っ伏していたおれはというと、いつのまにか寝ており、一時間目の記憶が全くなかった。




~~~放課後~~~




 「ふわぁぁ、よく寝た」


 「あなた、寝すぎよ。授業に集中できないから寝ないで」


 「ごめんごめん。次からは邪魔にならないように気をつけながら寝るよ」


 「そうじゃなくてできれば寝ないように気をつけてほしいんだけど……」


などといった軽い会話をしてから教室を出ると、俺は部室へと向かっていった。ちなみにおれの部活は弓道部だ。入った理由は武道が好きなところと、見学したときとてもかっこよかったからである。



~~~帰り道~~~



 「(あ~、一人で下校はいつでもさびしいなー。彼女とかできたら一人じゃなくなるかな~)」


 などとどーでもいいことを考えていると、後ろから駆け足で近付いてきた誰かが、俺に飛びかかってきた。


 「鈴~!! いっしょにかえろ~」


 「なんだ、菖蒲か。お前も今部活終わったのか?」


 飛びかかってきたのは幼馴染の朝田菖蒲だった。家が近所で、幼稚園のころからの仲である。確かテニス部だったはずである。


 「そーだよー! ちょうど今終わったんだ~。鈴に聞きたい話があったからちょうどよかったよ~」


 「なんだ?その、聞きたい話って」


 「鈴昨日さー、高野さんと部屋で二人で勉強したんでしょ?」


 「またその話かよ……」


 「またってなによ、またって!! 私まだこの話鈴としてないけど」


 「今朝和真にもきかれたんだよ。んでなに? 『なにかあったの?』とかって聞くつもりか?」


 「うん、そう! 大正解!! それで鈴、なにかあった? 」


 「だから何もねーよ。そもそもドラマみたいな展開があるほうがおかしいだろ。菖蒲、さっさと帰るぞ。早くしないとおれ腹がすきすぎて死にそうだ」


 「そ、そうだねそれじゃあかえろっか」


そう言って二人で小走りで帰って行った。それにしてもなんなんだほんとに、おれと高野の間でなにもあるわけないだろ。月とすっぽんぐらい違うのに。などと考えながら水柿鈴の一日はあっという間に過ぎて行った。


「(あれ?そういえばおれ今日学校でなにしてたんだ? やっべ、かえって復習しなきゃいけねえな。だりぃ)」


 一日はまだまだ終わりそうになかった。


一話に続いて読んでくださりありがとうございます。

改善点や感想など良ければお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ