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Breaker!!!  作者: トリプルセブン
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現実は非情なり




逃走する殴山。


殴山「だー…ばー…がー…。」



なんで俺は逃げてんじゃ~!!!

ピタッ…


足を止める殴山。


落ち着け~俺~…!ここで逃げては男として情ねぇ…!

だが!!今戻っても死にいくようなもの!!何か考えねば…!


大体…。人間が異空間に入る事なんか出来んのか!?

いやいや…出来る筈がない!!意味わからんし!!

だが…実際に消えてるし…、変な渦巻きも出来てたし…。


攻撃しようとも声しか聞こえない…。


…声しか聞こえない?



声しか聞こえないじゃと!!!!!?


異空間にいるとしても声だけ聞こえるっちゃあ、そりゃいったいどーゆーこったい…!


でも消えたは事実…。

はったりなのか…?

なにかトリックでもあるのか…?


思い出せ…さっきまでの事…

何か…手がかり…


殴山「んなーー!!!」



そうじゃ…織田の野郎が最後に攻撃しようとした時、俺が銃で適当に撃ったらやつは…

こいつ~!!!

とか言っていた…!

異空間にいるのなら…奴に当たる訳がない…のに…こいつ~とか言うって事は……!!!


殴山はUターンし、さっきの所へ走り出す。


殴山「ふはははは!!勝利!!天才殴山!!!

見ておれ…織田ぁ~~!!!

分かっちゃえばこっちのもんじゃ~~!!!」



殴山、勝利を確信し再び織田の元へ。


そして音無。


滝澤「ひやっはーー!!!風船のようにぃー…割れろーー!!!!」


音無「うぎぃぃ…」



音無の腹は出産前の妊婦以上に膨れ上がっていた。


滝澤「あと数ccで破裂だー ー!!!」



すると突然、さっきまで苦しんでいた音無の顔が勝ち誇ったようにニヤける。


音無「それがどうした?」


滝澤「なんだ…その顔はーー!!!死を実感して頭狂っちまったか!?」


音無「これくらいで…勝ったと思わないでよね!!」


滝澤「何!?」


音無「えい!!」



スカン!!


音無は散らばっている戦車の破片を蹴りあげ、それを手に取る。


滝澤「何を…!!!」


音無「なめないでよね…」



ズブ!!!

プシュー!!


滝澤「な…!!!」


音無「これなら…破裂は…しない!!」



音無は自分の腹に破片を刺し、空気の塊に穴をあけたのであった。


滝澤「この女!!自分の胃に穴を開けるなんて!!!」


音無「えへへ…ゴフッ…」


滝澤「信じられん!!なんなんだこの女ー!!!」


音無「女女うるさーい!!」



キィィィィ…


音無「んなぁっ!!」



きーん…!


滝澤「き…キサマ…!!!」



音無は動揺していた滝澤の隙をつき、エラーで滝澤の股間を蹴りあげる。


強烈にジングルベルを奏でた滝澤は激痛に悶絶し、その場で失神してしまうのであった。



音無「これで…あなたも…女の子になれるね……ぐぅ…!」



腹の出血は止まらず、目眩と頭痛が音無を襲う。

そして、閉じたくなくても目蓋まぶたが重く、目が閉じそうになってしまう。


ここで死んだら…破裂で死んでも結局かわらないじゃない…。こいつに…一発おみまいできたが…。

死にたくない…。けど…意識が…。


音無は空を見上げる。

かすれる空。こみあげる涙。

腹の痛み等は強い眠気に変わってくる。


まだやりたい事いっぱいあったな…。

有名人に会ってみたい!

テレビでやってた美味しそうなケーキ食べてない!

デートとかしてない!

ウエディングドレス…着てみたかったな…。

でも…悔いはないよ…。


御巫君に…出会えたしね…。


音無「……御巫君…………。

ごめん……なさい…。」



ドサッ…




人は、死からは逃れられない。

故に恐怖し、1秒でも長く生きようとする。だが、この戦いで音無は死に恐怖をしなかった。


その顔は、まるで生まれたばかりの赤子のように澄み切り、微笑ましかった。


現実は非情なり。



音無の目から光が、


消えた。




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