夏の大三角形
御巫達は数時間、武器の扱いの練習をしてそれなりに出来るようになった。
Dr.K「よし。皆ひとまず扱えるようにはなったな。もう今日は日が暮れるから解散とする。ジャスティス隊員もご苦労だった。」
御巫「…」
Dr.K「武器の練習したければしてもいいし。帰ってもいいぞ。武器の練習するなら安全にな。
それと、明日午後3時にもう一度アライブに来てくれ。最後の確認をする。
俺は轟さんと話があるからこれで失礼するぞ。」
そう言うとDr.Kは宮下と車に乗り、練習所をあとにした。
武内「俺は帰るぞ。」
天野「私も帰ろうかな。疲れちゃった。」
メンバーはそれぞれ帰っていった。
だが、御巫は帰ろうとはしなかった。
御巫「…はぁ」
音無「どーしたのため息ついちゃってさ。」
御巫「なんだ。帰ってなかったんか。 んー。 」
ドサッと御巫はその場に仰向けに倒れる。
音無「んー!」
音無も御巫の横で仰向けになる。
御巫「おい。真似するな。」
音無「いいんじゃんべつに!」
御巫「いいけどさ…」
しばらく沈黙は続いたが御巫が口を開く。
御巫「俺さ、まだなれねぇんだわ。」
音無「それは仕方ない事だよ。エラーにはなれるの?」
御巫「とりあえず…」
御巫「ならそれで戦うしかないね。でも私は信じてるよ! 御巫君が自分の意思でBreakerになれる事を!」
御巫「ありがと。」
8月23日
午後9時30分
雲ひとつない夜空は満天の星が輝いていた。
音無「綺麗だね星!」
御巫「そうだな。」
音無「夏の大三角形があるよ! ベガ…アルタイル…あと…何だっけ」
御巫「デネブ」
音無「そうだデネブ! 詳しいね!」
御巫「勉強不足だな音無。 幼稚園児でもわかるぞ。」
音無「んな! じゃあ問題だすね!」
御巫「何でもこいや! ズバッと答えてやる!」
俺はこの何気ない一時がとても楽しく感じた。
この時間がずっと続けばいいのにと思った。
だがこんな時を過ごすのも二度とこないかもしれない。
明後日俺は死ぬかもしれない。
俺が死ななくても他の人が死ぬかもしれない。
音無が死ぬかもしれない。
?
なぜ今俺は音無を意識した?
なんだ…この感じ…
楽しいとか辛いとかそんなんじゃない…
もっとこう、ぎゅっとなるかのような…
心苦しいというか
音無「……! はい! じゃあこれは何でしょう!」
なんだか感情がよくわからない…
よくわからないけど音無が死ぬのは
嫌だ!!!
御巫「ぎっ!」
御巫は強く歯をくいしばった。
音無「御巫…君? 」
御巫「絶対に…音無を死なせはしないから…」
音無「! …」
音無は優しい表情をみせた。
音無は御巫の手をぎゅっと握る。
御巫「!?」
音無「私も…。御巫君が死んじゃうのは…嫌だからね…」
御巫「音無…」
そのまま二人はずっと手をつないだまま横になっていた。
………………………
ドドドドドドドドド!!!!!
親衛隊「み~か~な~ぎゃ~~~~~!!!!!!」
遠くから音無親衛隊が数人、鬼の形相で包丁を持ってこちらへ走ってくる。
御巫「うわ!!わ!!え…えー!!」
御巫は手足を縛られて逃げようにも逃げられない。
親衛隊「ふだあぁぁけんだあぁ~!! ねえぇぇよおぉぉ!!!!!」
親衛隊「ぶち殺しちゃりゃりゅ~!!!」
御巫「怒りすぎて何言ってるかわからん! た…助けてくれ~!!」
親衛隊「死ねぇぇい!!!」
……………………………
御巫「のわ~っ!!! はぁ…はぁ…ゆ…夢か…」
跳ね起きるとそこはまだ練習所。
二人はしばらく寝てしまっていた。
横ですやすや寝てる音無。
御巫「よく寝てるな。しばらく寝かせとくか。」
午後23時45分
硫黄島に突入まであと
26時間と15分




