天朧會組長 織田
夕暮れ時。
オレンジ色の空。
カラス達はカーカーと鳴きながら何処かへ飛んでいく。
太陽はビル群に半分くらい沈んでいた。
殴山「うっ…ぬぅ…」
御巫「やっと起きたか。死んじまったのかと。」
殴山「ここは…」
御巫「見ての通り河川敷だ。あの場にずっといるのもあれだしな。」
御巫は気絶してる殴山を連れて河川敷に移動したのだ。
殴山「俺は…負けたのか…。」
御巫「ああ…。流石は巨猿と呼ばれた男。 強かったよ。」
殴山「…。 俺は…これまで誰にも負けはせんかった…。 挑む相手全員病院送りにしてきたわい…。 だが、今日俺はお前に負けた。 俺は強いやつこそ正義だと思うちょる。
そんなお前に敬意をはらいたい。」
殴山は御巫に一礼する。
御巫「何もそこまで…」
殴山「いや、俺のポリシーが許しゃせんわ。
改めてじゃ、俺の名は殴山力道じゃ。ヤクザ組織、天朧會の若頭をやっとる。」
御巫「天朧會!? 若頭!?…お前…ヤクザに中途半端なまりに筋肉ゴリラか…やベーな…。」
殴山「おい。悪口がすぎるぞ。なまりはほっとけ! ただの見栄じゃ。」
御巫「そ…そうか。俺の名は御巫零だ。よろしく。」
殴山「御巫零…か。」
しばらく沈黙は続き、殴山は喋りだす。
殴山「お前のその体…。まるであの御方にそっくりじゃ…」
御巫「あの御方?」
殴山「ああ…。俺は誰も負けたことないと言ったが、かつて1度だけ負けたことがあったんじゃ…。それを思いだしたんじゃ…。
その相手こそ、畏れ多くも我ら天朧會の組長、織田大和さんじゃ…。 似ておる…その黒くなる体…。そして馬鹿げたそのパワー…。」
数年前。
とある裏路地。
殴山≪ぶわははは!! どうじゃおっさん!!! 俺の力は!!!!≫
織田≪ぐぅ…! このガキやりおる…!≫
織田の子分逹≪親分!! 野郎殺してやる!!≫
銃口を殴山に向ける子分逹。
織田≪馬鹿野郎ども!! 引っ込んでおれ!! これは俺とガキの…戦争だ!!!! 邪魔すんじゃねぇ!!
おいガキ。 俺はここで負けるわけにはいかん。だから本気を出そう。≫
殴山≪負け惜しみかおっさん!! じゃあ…くたばらんかい!!!ぬりゃぁ~!!!≫
殴山は得意のパンチをくりだす。
織田≪おおっ!!≫
織田の右腕が黒くなる。
ゴチン!!!
拳と拳がぶつかる。
殴山≪な…なんじゃ…!?≫
バキバキッ!!
殴山の拳と腕の骨が粉砕する。
殴山≪ぐぅぉ~!!!≫
織田≪…ふん!!≫
そのまま殴山の顔面にパンチがヒットする。
巨体がその場で倒れる。
織田≪顔面に当たる前に力を抜いた。死にやしない。≫
しばらくして殴山は目が覚める。
殴山≪お…俺は…≫
織田≪目覚めたか。お前だいぶ強いな。俺んとこ来ないか? 天朧會に!≫
殴山≪!?≫
殴山はこうして組員となる。
御巫「(確実にエラー!!)おい!その織田っていう人の情報ないのか!?何か言ってないのか!?その腕の事!」
殴山「何を急に焦っとんじゃ。そんな事直接聞いた事ないわい。他の子分も知らんじゃろうし。
あ…じゃが、幹部どもが何か噂しとったな…。
10年前くらいに織田さんがある男と密会するようになってから急にああなったと…」
御巫「その男の名前!! わかるか!?」
殴山「たしかじゃが…阿見場と言っとったような…」
御巫「何!!!? 阿見場だと!!!」
殴山「どうしたんじゃ急に大声出しおって。」
御巫「…!!!」




