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生徒会室のラストサマー  作者: 66お兄さん
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初夏、君との日々

普通の恋愛ものは初めて書きますがどうか読んでいただけたら嬉しいです!

「…みーつーけーたー…」


季節は梅雨を越えて夏に入ろうとしている5月中旬、学校の裏手にある河川敷に男が1人佇んでいるのを視認する。


「よう」


「ようじゃねえよこの馬鹿!」


ーーーーーー

「全く…なんでいつもいつもサボるんだよ…おかげでわたしがお前を探し回らなきゃならないじゃんか」


「だって、外気持ちいいぞ?」


そう言って心の底から楽しそうに笑うこいつは宮里 優希。わたしの腐れ縁だ。幼馴染とも言うのかもしれない。

幼稚園の時にたまたま近所だった事で遊ぶようになり、そしてその1年後、親が転勤族だった優希は引っ越していった。別れはあっけなく、さよならもちゃんと言えなかった。

月日は流れ、それからはお互い会うことも連絡も無かったが今年の春、こいつは戻ってきて、あろうことかわたしの通う高校に入学してきたのだ。


「あっいたいた!かいちょー!」


廊下の奥から眼鏡のいかにも真面目そうな男がぱたぱたと走り寄ってくる。


「おっ生徒会書記の春咲 奏くんじゃないかー」


「ものすごい説明口調ありがとうございます生徒会長の宮里 優希先輩。さっさと仕事してくださいね」


そう、この馬鹿こと宮里優希は生徒会長なのだ。


ーーーーーー

「もー…こんなのが生徒会長でこの学校大丈夫なのかな…」


「だめかもね〜」


「なっ…何ひとごとみたいに言ってんだよ!」


「だからさ、頼りにしてるよ副会長」


「う…分かりましたよ…会長様」


恨めしげにからからと笑う彼を睨む。

わたしが副会長でこいつが会長。どうしてこんなことになってしまっているのかと言うと、話は少し前に遡る。

わたしの通う高校には変な制度がある。毎年3年生の最初の中間テストの1位が生徒会長になる決まりなのだが、それなりの進学校で生徒数も多いので仕事量も多いため、救済措置として自分の補佐をする副会長を新生徒会長が任命する事ができる。そう、もうお分かりだろうがこの馬鹿は馬鹿のくせに転校して早々ぶっちぎりの学年トップを取り生徒会長になった。そして、全校集会の壇上で高らかにわたしの名前を呼んだ。副会長に任命する、と。


「にしてもよく秋川先輩は毎度毎度会長のこと見つけられますね」


「なんだかんだ腐れ縁だしなんとなくこいつの行きそうなとこ分かるんだよ」


「これはもう運命だよねぇ。春咲もそう思うだろ?」


「はいはい馬鹿なこと言ってないで会長は仕事しろ」


馬鹿なことをのたまう優希の首根っこを掴んで生徒会室へと引きずって行く。


これは生徒会長である馬鹿で頭のいい幼馴染と、副会長になってしまったわたしの一夏の物語。

読んでくださりありがとうございました!いつになるか分かりませんが続きも投稿しますのでその時もどうかよろしくお願いします!

全く女の子らしくない宙がどのようにリア充していくのか見守ってくださると嬉しいです…!

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