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カラフル・デイズ  作者: 水原琴葉(元・空野ことり)
中学生活スタート! −Spring−
5/18

帰り道の考え事

 * * *

 

 一人で歩く帰り道。

 こういう一人のときや寝る前に、あたしはいつも今日の出来事を思い返してるんだ。

 でも今日はここ三日間のことを思い返して、頭で整理することにした。

  



 入学式。中学校という初めての場所にドキドキしてた。

 制服も可愛いほうだし、一段大人の階段を上った気分。


 家を出る前に、シュシュをしていこうとしたあたしが今、バカだと思う。中学の厳しさを知った今、シュシュなんてしていったらどうなってしまうのだろうか……。



 校舎と体育館の間には道路が敷かれてあって、移動するのが面倒くさそうだと思った。

 なんか中学の体育館では、体育館履きというのを履かなくてはいけないらしい。

 だから上履きと靴を履き替えて、次に靴と体育館履きを履き替えて……。大変でしょ?



 小学校のころよりも大きな体育館に入ると、たくさんの人がパイプ椅子に座っていて驚いたんだよね。

 あと、大人と子供が分かれないといけないと言われたことにも。


 世間知らずのあたしだけど、それプラス、まだだいぶ小学生気分だったんだと思う。


 入り口の人に手渡された青い紙に、6組までのクラスと養護学級のメンバーが載っていた。

 それを見て、仲良しな子が同じクラスでほっとしたのを今でも覚えてる。


 あと、毎回恒例の校長先生の話。

 校長先生がなまってて、話すスピードが遅いうえに話が長いもんだから、なにを話していたかなんて全く覚えてない。


 まぁ、あたし基本興味ないことは記憶に残らないんでね…………みんな同じかなぁ?


 それから、あたしたち1−2の担任、駒紀先生に出会った。

 駒紀先生はあんまり真面目っぽい雰囲気がしなかったんだ。優しい先生ぽいなー、と初めに思った。


 

 入学式が終わって、そのまま1−2の教室に移動。

 一年の教室は四階、二年は三階、三年は二階。

 四階だから、重い荷物を背負っていたら上るのが大変だろうな、と思った。



 土日挟んでやってきた月曜日。

 二回目の学校と離任式、ほーちゃんと友達になれた日。


 その日の朝は友達が出来たらいいなと期待を寄せて、少しばかり胸を躍らせて学校に向かった。



 委員決めや係決めをして、あたしは由唯と英語係になったんだ。


 委員ってヤじゃない? 責任とか、そりゃ係だってあるけど、委員のほうが大変そうだし……。


 仲良くない人と同じ係とか無理! って思って、ジャンケンになったけど頑張ったよ。



 それで、今日。


 クラス写真を撮って、生徒会オリエンテーションをした。



 新しい生活、しかも中学という今までとは違う場にはドキドキする。

 しばらくはあのつまらない日常とは違う、新鮮な毎日を楽しめるだろう。


 だけど、今までの友達とばかりいないで新しい友達もつくらなきゃいけないだよぉ……。



 いつまでも相手から来るのを待ってる自分には、もううんざり。

 でも自信がなくて、勇気もない。


 ほーちゃんとはたまに喋る程度かなぁ。



 そう、今日由唯と一緒にクラスにいたら、和泉千早って子と、佐藤麻琴という子と少し話した。


 由唯はけっこう八方美人だから、友達、というか知り合いがたくさんいる。綺麗な顔立ちしてるし、オシャレだし、由唯が友達に困ることはない。


 思い出したんだけど、なんでクラストップの人たちは可愛い人とか、オシャレな人とか、スタイルいい人と友達になりたがるんだろう。ずーっと思ってたんだけど。

 ほんと、わかんないよね。



 四人とも『チャレンゲ』という通信教材を受講していて、その話で盛り上がったんだ。



「ちゃんとやってるー?」とか。



「チャレンゲタブレット持ってるー?」とか。



 ちなみにあたしは持ってる。

 ケータイを買ってもらえてないから、タブレットでメールをしてるんだ。

 最近メールができるようになってるんるん!


 あ、そうだ、明日の連絡聞いとかなきゃ。



 そんなことを考えている間に、いつの間にか家の近くまで来ていた。


 中学校からあたしの家は、ほぼ一本道。横断歩道を渡って道を数回曲がればいいだけ。


 マンションの横を通り、信号機のない横断歩道の手前まで歩いてぴたりと止まる。


 車が来ないかまず右を見ると、来たのは大きなバス。

 バスだから普通は止まるでしょ。義務だよ、義務。

 止まれ止まれ止まれ……。


 そう念じていると、バスの速度がゆっくりになり、横断歩道の白い線の少し前で止まる。

 バスの運転手さんをちらりと見ると、どうぞ、とでもいうように大きくうなずく。

 

 ぺこっ、と軽く頭を下げてから小走りで渡ると、後ろでバスが走りだす音が聞こえた。


 あたしは体を左に向け、歩いて家に向かう。



 千早、通称“ちは"とは小学校時代、同じクラスになることはなかったけど低学年の頃に遊んだ記憶がある。


 確か、それも友達づたいで。

 昔っから本当にこうなんだと、呆れざるを得ない。


 あっちが覚えていれているのかはわからないけど、あたしのことを“都"って呼ぶんだし、きっと覚えてくれてるよね!


 

 あの四人で喋るの楽しかったから、また明日も喋りたいな〜。


 

 そんなことを思いながら、あたしは辿り着いた家のチャイムを鳴らした。


 




 これもまた、私が良くする事なんですよね(笑)

 一日の出来事を振り返ってみるといろいろなことを思い出して、怒りや嬉しさ、喜び、悲しみや苦しみを思い出します。

 逃避するのもいいですけど(いいのか?)、思い返してみるのもいい事だと思います。

 皆さんもぜひ、思い返してみてください(笑)



 感想待ってます。

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