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夢のなかで

作者: ひい

目が覚めると涙を流していました。

私は足が冷たくて目が覚めたみたいです。 

足が芯まで冷えていて、見ると毛布を被って寝ていたはずですが、足だけ毛布からはみ出していて、体が冷えてしまったそうです。

さて、私はなぜ涙を流しているのでしょうか。

まったく分からないのですが、少し考えてみて、どうやらさっきまで見ていた夢のせいではないかと思いました。

寝ているときに見る夢。

なぜか、目を覚ますと夢を忘れてしまいます。

もう少し寝て夢の続きを見たいところですが、寝ても夢の続きを見ることができる保証はないし、もう1度寝るには時間が中途半端です。

だから私は、寝るつもりはないけど、目を閉じたまま起きる時間まで、目を閉じて時間をすごそうと考えていました。

慎重に頭を支えながら、実際に横になって毛布をしっかりと肩から足先まで被って体を温めることにしました。

しかし、やっぱり心が落ち着かないため起きることにしました。

カーテンと窓を開けて換気をします。

学校に行く準備をするため起きます。

もぞもぞとベットから出て私は部屋を出てリビングに向かうため階段をフワフワと降ります。

リビングに入るとコーヒーの香りがします。

すでに、お母さんが起きていてトーストを食べていました。

私はお母さんと目を合わせても特にあいさつをすることはありません。

お互いに無言のままです。

いつからか親子で会話をすることはありません。

すると、ロイが近くに寄ってきました。

ロイというのは飼っている犬で犬種はパピヨンで色は茶色にシッポが白色です。

大興奮でシッポを振りながら私に近寄ってきました。

おはようロイ。

そう言いながら頭を撫でようとしましたが、ロイは私の体をすり抜けていきました。

そういえば、最近ロイは私を触らしてくれないな。

私は普段朝ご飯を食べないため、さっさと仕度にとりかかります。

コーヒーだけ飲もうと、カップにインスタントコーヒーを入れようとしして、棚にあるカップを取ろうとしましたが、カップが私の体をすり抜けました。

そういえば、最近カップが私を触らしてくれないんだった。

仕方がないので自分の部屋に戻って制服に着替えることにします。

部屋に戻って壁にかかっているセーラー服に着替えます。

しかし、セーラー服が私の体をすり抜けていきました。

ここで私はこの状況がおかしいと理解しました。

気づくのが遅すぎます。

そうだ、これは夢です。

確実に今、私は夢を見ているのです。

夢であるなら現実感のない生き物や物が私の体をすり抜けていくわけがありません。

こういうときはもう1度ベットに入って目を閉じるしかありません。

私はいつもそうして目を覚ましてきました。

なぜか夢のなかの私は寝ようとすると現実で目が覚めるのです。

そうと決まればベットに移動しましょう。

と思ったところで私は物につまづいて、首を落としてしまいました。

つまづいた物は学生鞄でした。

こんなところに置いたつもりがないのでびっくりしましたが、急いで落ちた自分の首を拾います。

とここで気付きました。

なぜ、首が落ちたのか。

でも、夢のなかの出来事ですので気にせず慎重に首を支えながらベットに横になります。

そして、目を閉じます。

これで、現実に戻れるはずです。

…。

目を閉じてじっとしていても何も起きません。

なぜなのか、私は慎重に頭を支えながら起き上がり、学生鞄を何気なく見つめました。

先ほど見たときは気になりませんでしたが、学生鞄には血が付いてました。

よくよく見ると、血の量が尋常ではありません。

そこで、記憶が蘇りました。

私は、たしか通学途中電車に轢かれて死んでしまったのです。

でも、なぜ生きているのでしょう。

そうではなく、夢のなかで電車に轢かれて、現在も継続して夢ので、夢の世界で生きているということでしょうか。

それとも、私は幽霊になってしまって、成仏できず、この状況をただ過ごしているということなのでしょうか。

答えは私には分かりません。

誰か教えてほしい。

そう思って、もう1度リビングに行って母に尋ねようとしました。

そう思いついたら、慌てて立ち上がってしまいうっかり首を落としてしまいました。

首はバウンドしてなんと、部屋の外に飛んで行ってしまいました。

なんで窓が開いているんだ!

もう、後悔先に立たずです。

為すすべがなく、私の体は棒立ちのままでしょう。

私の首は落ちて行く途中で、きっと地面に落ちたら潰れてしまうのでしょう。

もうツイてなさすぎです。


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