3話
あれから数週間、コタローは新たな悩みを抱えていた。
救出した女性68人をクランハウスで保護したが、故郷に帰そうとすると全員が拒否。
女性たちの人種は様々で、貴族の娘、商家の娘、村娘、町娘、冒険者など、こちらも様々。
帰っても居場所が無いとのこと。
コタローは、クランハウスで働くかどうか聞いてみた。
全員ではないが頷く。
迷っている者もいた。
コタローは少し急かし過ぎたかと思うのだった。
最初は盗賊たちを奴隷にしようとしていたコタローは、胸糞が悪くなってこれを止めた。
女性たちの内、18人が冒険者だった。
この者たちは、その内修行を付けて、冒険者復帰させられたらとコタローは思っている。
残りの者たちには、クランハウスを管理してもらえたらとも思っている。
何か役割を与えられたらと。
なんにせよ、時間が必要だろう。
そんな中、衝撃的な事件が起こる。
領主館に集められていた「ドラゴンの胃袋」の面々の内、女盗賊たちが忽然と消えてしまったのだ。
それに加えて、領主館の地下牢に入れられていた、この街の元代官が消えたのだ。
それも重要機密も一緒に。
コタローは妙な胸騒ぎをしながらも、自分が関われることは無いと判断し、日常生活へ戻っていくのだった。




