8話
盗賊団の根城までの道中は、和気あいあいとしていた。
まだ羽織を貰っていない面々は悔しがり、羽織を貰っている面々は誇らしげに着こなしていた。
目的地の山がもう少しで見える位置にて、馬車を街道から外して草むらに停める。
ここから二班に別れる。
一つは、コタロー、「懐刀の隠れ里」、「ヴァルキリーウイング」の一班。
もう一つは、「春風」、「マジックスコール」の待機組一班である。
待機組は、年齢と戦闘スタイルから選んだ。
コタローにとって、「春風」はまだ子供であり、「マジックスコール」は乱戦向きではなかった。
合図があるまで待機である。
と言っても、討伐組のコタロー以外の者たちは見える位置でついていくだけ。
メインはコタローだ。
コタローは一人、悠々と敵の根城に向かって歩いて行く。
想定するのは、スキルで見てきた全国レベルの猛者たちである。
コタローは未だに彼らに勝ったことが無かった。
頭の中で。
ある程度の距離まで近づき気配を感じる。
コタローに気付いている。
コタローは大きく息を吸い、声にならない声で叫ぶ。
「ッッッッッッッッッッッッ!!」
その瞬間、山の中から悲鳴が上がり
ドサッ
という音があらゆる所から上がる。




