10話
あれから三ヶ月、ようやくと言うべきか早いと言うべきか、骨組みが出来上がりつつあった。
堀は無し、塀、石畳、門、石垣、庭園などと順番なぞお構いなし。
兎に角、やれる所からガンガンやっていった。
そして失敗をし、やり直した。
何せ頼りなのは、ボブ爺の勘だけである。
コタローは昔一度聞いたことがあった。
家を作ったことがあるのかと。
ボブ爺は
「あるわけねぇだろ。」
と一言。
流石魔王(笑)である。
その時は、膝をつきそうになったが、出来上がった我が家を見てからは、彼の物作りに対する姿勢に絶大な信頼を置いている。
「柴九衆」見習い12歳の二人について、何とスキルが生えたのだ。
『ヒノモト流大工』
その報告を聞いてからは、二人に対して見習い扱いしないと伝えている。
城が完成したら、何かプレゼントしなければと考えている。
スキルと言えば、料理長、副料理長にも
『ヒノモト流料理』
が生えてきた。
この二人に対しても何かをと、コタローは思っている。
「レッドボンド」の五人はお腹を大きくしている。
適度な運動をと思い、軽い体操を教えているが、物足りないとのこと。
過去にコタローの修行を乗り越えてきた五人にとって、生ぬるいようだ。
この頃からだろうか、コタロー宅の付近に、知らない者たちがウロつくようになっていった。




