5話
大工見習い、12歳男の子二人について。
この四ヶ月、ひたすらリバーシを作らせた。
その数100を超えた辺りから数えていない。
これが最初の一ヶ月。
残り三ヶ月、飽きるかな?と思っていたら、自分達で台に細工を施し始めた。
子供の集中力、探求心をナメてはいけない。
リバーシに関して、蔵三つ程溜まったので、商人たちを家に呼んだ。
実は、二人が作ったリバーシを幾つかの孤児院に数量ずつ寄付していたのだが、いつの間にか街で有名になっていた。
噂を聞いた商人たちがコタローを見つけ、押し寄せた。
良からぬ商人もいたが、他の商人たちが助けてくれた。
ここで、男の子二人はコタローが後見人となって、商業ギルドに登録している。
その際、リバーシの登録もおこなった。
リバーシの利益は、男の子二人に八割、コタローに二割が入るようにした。
二人は一人当たり四割が給料となる。
圧倒的リバーシ不足により、価格が高騰。
コタローが蔵を解放するに至った。
何故こんな時期なのか。
男の子二人は、この四ヶ月家の離れの一軒で生活をしていた。
衣食住の面倒は全てコタローが見ていた。
そのため、給料を払うことを忘れていたのだ。
とんだ野郎である。
余談だが、男の子二人はモモ引、地下足袋、腹巻、シャツ、法被、ねじり鉢巻きの格好をしている。
コタローが与えた。
無垢な子供二人は、リバーシ作りの際は必ず、この格好をしている。
リバーシには焼き印が付けてある。
丸の中に犬の足跡。
下には、この世界の文字で「柴九」とある。
後の「柴九衆」の誕生である。




