1話
あれから一ヶ月、三人の獣人たちは何故かコタロー達の家に住んでいる。
三人で一部屋である。
八畳間。
嫁たちとの話し合いで、三人には家の管理をさせることに。
午前中は家の掃除を、午後は冒険者活動をしている。
三人はこの街に来る前は、王都で改心して冒険者になっていた。
ランクはGからEに昇格させていた。
王都では、黒い陰の噂は広がっていた。
Aランク冒険者を威圧だけで土下座させ、その後行方不明。
王都付近のモンスターは黒い陰に、尽く吹っ飛ばされたとか。
三人は何とか当時受付をしていた者を見つけ、Dランクのコタローということだけ聞き出す。
また、この街でコタローの噂を聞いたことがあった商人から、コタローの情報をGet。
この街に来たという流れであった。
余談ではあるが、三人とも盗賊としては小物も小物。
さあ、盗賊するぞ!
即大泣きであった。
未だに食事は宿屋で取っている。
メシが旨い訳ではなかった。
コタロー的に。
子供たちに関して、コタローはまず一人一人面談をした。
その際に、別の職業について選択肢を与えた。
結果、10歳の女の子二人、一人は服屋の見習いに、もう一人はギルド併設の酒場で皿洗い要員に。
男の子三人、14歳は鍛冶屋の見習いに、12歳の二人は大工見習いとしてコタローがDIY指導をしている。
リバーシを作らせている。
この街、子供人口が多く、どの大工も見習いが飽和状態だった。
実はコタロー、自分の家を建てるときに大工を頼ったが、コタローの知識に付いていける者が少なかった。
それに加えて、見習い飽和ということで、単純に忙しかった。
なので、コタローは自分で作り始めたのだった。
冒険者を続ける者は男の子が四人、女の子が一人である。
全員14歳、五人とも将来的に孤児院に寄付できるぐらいに強くなり、稼ぎたいとのこと。
この五人に体力テストをさせてみたところ、コタローが思っていた以上に動けた。
男の子たちは体が出来上がっていない。
女の子は一応体は出来上がっていたが、それにしては動きがそれなりに出来上がっていた。
五人とも。
不思議に思い、五人のスキルを確認すると、五人とも『ヒノモト流体術』を持っていた。
心が折れかかったコタローは詳しく五人から話を聞く。
四年程前、川でバク宙をしていたコタローを見て、最初は怖くて川から離れた。
数ヶ月すると、コタローは川でバク宙をすることは無くなったが、代わりに五人が川でバク宙をして遊ぶようになった。
彼らは夢中になって練習をし、一ヶ月程で川以外のところで、バク宙が出来るようになった。
嬉しくなり、コタローを探す。
森や草原で見つけ、コタローを観察。
コタローがいないのを見計らって、同じような動きをしてみる。
毎日これの繰り返し。
二年経って、卒院するまで続けたそうだ。
スキルもその頃獲得していたとのこと。
何てことはない、五人はコタローにとって、初めてできたファンであり、一番弟子だったのだ。




