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4.初めての魔法と初めてのモンスター?

 ガサガサと音がした。そちらを向いても、何も見えない闇があるだけだった。…風だろう。あの付近の草だけが揺れたように感じたけど多分木のせいだろう。こんな怖い思いを一晩じゅうするのは嫌なので、早く火をつけることにした。

(とりあえず魔法を使えば火はつけれるよね?)そう思い魔法の項目を見てみるが、火に関する魔法は一つもない。いっとき考えてみて、

(今までの流れ的に、そのことについて考えるとそれについての魔法が使えるようになりそうだよね)そう思い、火をつけるのに必要な魔法を考えてみた。

(…今したいことは火をつけること…着火の魔法とかは…)あの声からの応答がない…

(着火の魔法なんて便利で限定的な魔法があるわけ無いね。そもそもさっき【火】の系統魔法を覚えた時より明らかに思考が少ないから、そのせいかも?…それにしてもあの声をずっと指示語である『あの声』のまま呼ぶのはかわいそうな気がする…これからもお世話になるだろうし…)

ということで急遽『あの声』の名前を考えることにして…

「天の声でいっか。」

一瞬で終わった。そしてすぐに火の付け方についての思考に頭を切り替える。

火をつけるのに必要なものは燃やすものと着火するもの。燃やすものは草が山のようににあるからあと必要なものは着火する道具…ライターみたいなものだ。けどライターは火花をちらしてそれをガスにつけて、安定的な火をつけている。けど、草の山の中に少し枯れたようなものもあったから一瞬火花なり高温が得られればいいだろう。いや、火花だけじゃつかないかもしれない。

(それなら必要なものは火花を散らせる魔法…いや、火花でつけれるとも限らないし、単純に発熱の魔法とかでいいんじゃないか?それなら『体にもともとあった代謝機能を〜』とかこじつけてリアリティとかいうのも無理やり出せそうだし。実際両手から出る熱を少し溜めることができれば火を起こせるような温度を出せそうだし…問題は、発熱の『深い理解』てのなんだよな…さっきの考えから行くと、熱の収束?それとも原子とか分子とかいうレベルの振動になるのか?それとも代謝機能の活性化とか?)

そんなことを考えてたら、

《条件 1.該当魔法に関する意図的・習得目的の思考 のクリアを確認しました。これにより火系統魔法『発熱』を 取 得しました。

 条件 1.該当魔法の機能を使った魔法の取得2.該当魔法の機能を使った魔法と該当魔法の関係の理解 のクリアを確認しました。これにより、無系統魔法『振動』『収束』を取得しました。》

…なんとたったあれだっけの思考で3つも魔法を覚えてしまった。さっきはもっと深く考えたのに…何か違いがあったのだろうか…

「そんなこと考えるのはあと!とりあえず発熱をためそう。」

魔法のページを開くと『使用可能魔法』の欄に新しい魔法が3つ並んでいた。

とりあえず『収束』と『振動』は無視して『発熱』の魔法を開いた。そこには『熱を発する魔法』と説明が書かれてある下に『呪文』という項目と『儀式』という項目があった。更にその下に『呪文と儀式はいくつでも任意に決めることができます。魔法は任意の呪文と儀式、それぞれ一つずつを組み合わせてそれらを同時に行うことにより発動されます。また、儀式と呪文の複雑さによって魔法の規模が変わってきます。』

とか言ってあった。

こういう説明がつくようになったのも【閲覧】のおかげなのかなと思いつつ、とりあえず呪文のところを選択すると『登録したい呪文を唱えてください』と出たので、「着火」と言ってみた。…

(反応がない…声が小さかったかな…)

そう思いもう一度言おううとした時、

『登録を確認しました。』と表示された。おそらく最後に出した声からいっときしたら登録が完了するのだろう。

続けて儀式の方を選択したら、『登録したい儀式をしてください。その際儀式を始める前に「はじめ」儀式の終わりに「おわり」と言ってください』と書いてあったから、

「初め」と言って両手の人差し指だけを立ててお互いをこするような動作をしたあと「終わり」と言った。

『登録を確認しました。』と表示された。

 早速、指をこすり合わせながら「着火!」と言ってみた…がなんの変化もない。

「なんで!…もしかして、どこに発熱の魔法を発動するって情報が必要なのかな?あ、もしかして…」

魔法のページにあったある項目を思い出して嫌な感じを抱えつつ、今度は目の前の小分けにした草に意識を向けつつ…「着火!!」嫌な感じを吹き飛ばすように力強くもう一回してみた。今度も変化はなかった。いや、もしかしたら…そう思い草を触ってみると…

「暖かい、けど…やっぱりそうなるか…」ほんのり温かくなっていた。触れるくらだから日がつくようには思えないけど、たしかに『発熱』の効果なんだろう。だが…暖かくなったその場所が、意識を向けたところから拳一つ分くらいずれていた。これがさっき感じた嫌な感じの正体だ。

『系統』のページにあった五角形のグラフアレの中に『精密』があった。そしてあれはおそらく熟練度だろうから、ゼロだった私は全く精密に魔法を放てないことになる。そうなると少しの発熱を何回も同じ場所に当てて火をつけるというのは難しいだろう。つまり、一回一回の魔法の威力を上げないといけない。これも五角形のグラフの中に『強度』の項目があったからそれを上げれば少しづつ上がっていくのだろう。

しかし、そんなにゆっくりもしてられない。呪文や儀式を複雑にすれば威力が上がるということだったのでそちらのほうが早いだろう。

そう思い試しに、呪文と儀式に新しいものを加えて…さっきと同じあたりを見つめながら、新しい組み合わせでやってみた。

さっき1回だった指の動きを5回に増やして…「なまむぎなまごめなまたまご!」

そして触ってみると…

「アチッ!」

さっきより明らかに温度が上がっていた。が、やはり、狙ったところから拳一つ分くらいずれていた。

「けどこの暑さなら、二、三回おなじところに重なれば火がつきそう!もしかしたら集中したら『精密』が上がるかもしれない…」そう思いながら、集中して少し眉間にシワが寄った顔で…

「なまむぎなまごめなまたまご!なまむぎなまごめなまたまご!!なまむぎなまごめなまたまご!!!」 

 三連続で魔法を発動した。まだついてない。少し煙の臭がした気がしたが、火はまだ見えない。

 三回発動して煙の匂いがしたからあと三回すればつくかも…そう希望をもちつつ、また眉間にシワを寄せつつ、

「なまむぎなまごめなまたまご!なまむぎなまごめなむためご!なまむぎなまごめなまたまご!!」二回目に少し噛んだが、無事火がついた。

「やった!!」ただ火をつけただけだけど、達成感がすごい。

「おっと、草加えないとすぐに燃え尽きてしまうな…」

そう思い、草を加えた。その時、

「くぅ〜〜〜〜」長い間抜けた音が聞こえた。何かの動物かモンスターの声かと思い、しかもその声があまりにも近かったから飛び跳ねて、その声が聞こえたあたり…自分のお腹に意識を向け、

「なまむぎなまごめなまたまご!」そして…

「あっち!」自分のお腹が熱くなった。対象にではなく、自分のお腹に発動してしまったようだ。

慌ててたため、儀式は1こすりの方だったのが幸いだった。今度から自分のそばで使うときは気をつけよう

そんなことを思いつつ、

(逃げた?それとも今にも攻撃しようとして構えてるかも。)慌ててお腹周りに視線をやるが何もいない

(やっぱり逃げたか?)

「くぅ〜〜〜〜〜」

(いや、まだ近くに…え?)

またあの声がして、慌ててそこ(お腹)に視線を向けてみたがやっぱり何もいない。

(あれもしかして…)

「くぅ〜〜〜〜」また鳴いた。


…視線を向けていた何もいないお腹が…


真っ赤になってるのがわかるほど顔を熱くしながら、周りを慌てて確認した。もちろん何も…誰もいない。

それを確認して更に、

「あ、あー!カワイイコエデナイテイタもんすたあドコニイッタノカナ〜〜〜」なんてバレバレの嘘を声に出して言い、隠蔽を図った。そして、

「何してるんだろう…」冷静になって改めて顔を熱くしながらうつむいた。





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