場合によっては『勇者』よりも『村の少年A』の方が強い件について
最初の5行で結末が想像できる件について
昔々、まだ魔族と人間が互いに争っていた頃のお話 ~
魔族を率いる魔王には、ある2つの秘密があった
1つ目は、ステータスが最弱モンスターのスライムよりも低いこと
2つ目は、勇者に対して絶大な効果を発揮するスキル、『勇者耐性:Lv100000』と、『勇者キラー:Lv100000』を持っていたこと
秘密を知らない勇者たちは何度も魔王に戦いを挑み、そのたびに敗北して捕虜となっていた
捕虜(勇者)の数が1000人を超えた頃、魔王は本格的に人間の世界に侵略することを決めた
魔王に次々と倒される歴戦の勇者たち、魔王の配下たちに次々と殺される勇者以外の人間
魔王軍の連携プレイは完璧だった
しかし、時として悲劇は突然おとずれる
魔王軍の本陣がある村に進行していた時、魔王は村の少年Aと鉢合わせした
その少年は馬車の下に隠れていて、奇跡的に魔王の配下に見つからずに済んでいたのだ
「おい!! おまえら、ここにまだ生存者がいるぞ!!」
迫りくる魔王の配下、このままでは少年は死んでしまう!!
少年は殺されまいと、足元にあった小石を魔王の配下めがけて投げた
こんな小石で魔王が倒されることになろうとは、魔王の配下も、小石を投げた少年も、そして魔王自身も想像していなかった・・・・・
小石は魔王の配下に当たる前に地面に落ち、飛び跳ね、魔王の足の小指に当たった
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉ!! おのれぇぇぇぇぇぇ!! こんなガキ一匹に我の野望が打ち砕かれることになろうとはぁぁぁぁぁぁぁ!!」
魔王のいなくなった魔王軍に、もはや勇者に対抗できる者など残っているはずもなく、魔王軍の残党はすべて勇者たちによって倒されました
そして、魔王を倒した村の少年Aは、『真の勇者』として永遠に語り継がれ、魔王をうち滅ぼした小石は、王都の国立博物館に展示されることとなりました
おしまい
異世界モノではありませんが、連載小説を書いているので、そちらも読んでいただけると嬉しいです
よろしくお願いしますぅぅぅぅっ!!