第5話 一人から二人~盗賊のアジトを襲撃~
どうもー。鯖です。まったり書かせてもらっています。
知人が急かすせいでストレスが溜まりまくってます。自由に書かせてくれ。(切実)
そんな中で自分の好み?通りにはいかないのですがいつか思い通りにかけるように修行中でございます。
山でも籠るか(笑)
今回もおまけを入れます。もう日記みたいだな、おい。
おまけ
知人K「ねぇねぇ、俺アドバイスしたじゃん。アドバイザーって書いてよ」
鯖 「それは横暴すぎじゃないすか(笑)だって話の構成を適当に説明してもらっただけだし」
知人K「そういう怠いのどうでもいいから書いとけよ!絶対に!」
鯖 「うんうん。わかったから(何でや)」
知人A「それだったら俺の方がいろいろ口出してるよな」
鯖 「書いときますから。もう何も言うな」
俺がメアと出会い、下山を始めてから5日程経つ。
時間が経つのは早いもので、下山をしながらメアとコミュニケーションをとることで両者共に打ち解けあってきた。
ちなみに、メアも戦闘スキルが皆無、というわけではなく今では俺の大事な戦力となっている。むしろ、何故こんなにも強い子が蔑まれながら生活をしてきたのか俺にはわからない。
メアが言うには、才があっても成竜になれない竜族は竜族から蔑まれる対象となるらしい。何も知らない俺が言うのもなんだが、正直馬鹿馬鹿しいと思う。
まぁ、現代社会で言う学歴が無かったらいい会社に入れない的なのと似ていると俺は思ってる。だが、ここで俺が思ったのが、山を下って街に到着したあと、メアをどうするかというものだ。
しかし、これはメアと二人で話し合って山を下りながら魔物を得て、その素材を売りさばき、資金にしてメアに独り立ちさせるという案で可決している。
メアは、自分はただでさえお世話になってるのに、そこまでやってもらうのは忍びないと言っていたが、こちらとしては、メアの安全が一番なのでそこは押し切った。
「レキさん!もう少しで下山みたいです!森が見えます!」
魔物を大剣で薙ぎ払いながら、メアが言う。
「そうか。長かったなぁ……二か月くらいここに籠ってたけどそれも今日で終わりかなぁ」
長い長い引きこもり生活が終わると思うと感慨深いものがあるな。この山には嫌な思い出もあるが、いい思い出もある。
自分が、精神的にも成長できたし、何よりメアに出会えた。
だが、今日でさらばだ。山よ。
「よっしゃー!山下ったぞー!長かったー!」
「そうですね!メアにとってはそうでもなかったですけど、レキさんからしたらすごく長い戦いでしたよね!」
メアは大剣を仕舞いながら俺に、はにかみながら返事をする。ちなみに口調が変わっているのは、メアが降ってきた日の次の日からである。
なぜか、と俺が聞いたら俺に対して敬意を持っているからだそうだ。
正直、自分が敬意を持たれるような柄の人間ではないことは、百も承知だが、そういう感情を持たれることは嬉しいものである。
あと、メアの大剣であるが、これはメアが里を抜ける際に護身用として持ってきたものらしい。幼少期から使用しているらしく、俺が言うのも何だが、すごく腕はいいと思う。
降ってきた際に持っていなかったのは、どこかに落としてしまったからだそうだ。ちなみに、メアを拾った後日、特訓中の俺が拾った。
「あぁ。とっても長かったよ」
そして、俺たちが高山を下った先に見たのは、森林であった。
◇
「いや、だからさ。早くボス?のところに連れてけよ」
「無理に決まってんだろ!てかあんたら、何なんだよ!化けもんかよ!」
「早くレキさんの言うことを聞かないと、さっきの人たちみたいになりますよ?」
ことは30分くらい前に遡る。
俺たちは、高山を超え、森林に出て魔物も出ないから、ゆっくりしようと食事をとっていたら盗賊を名乗る奴らに襲われたわけだ。
『くっくっくっく……あの荷物の中には何が入ってんのかなぁ……』
『君たちにあげられるようなものは持ってないよ?』
『!?』
メアが大剣を首につけると怪しげな格好をした男はすくみあがった。
『お、お前ら!助けに来い!』
男が、仲間らしき者たちに助けを求めるが助けはやってこなかった。
『ん?あぁ。こいつらか?』
俺が数人の男を表面凍結させて、引きずってくるのを見ると、諦めたように手を上げた。それから、ボスに言いつけるとか何とか言っているのを聞き、居場所を尋問しているところだ。
理由は、俺たちの資金不足だ。
一応魔物の素材を狩っているが、どれくらいの価値かメアに聞いても分からないし、売れるかもわからないからだ。盗賊なら価値のあるものや、金を持っていそうなのでアジト的なところを尋問しながら聞こうとしている。
「早くしろよ。別に急いでるわけでもないけどめんどくさいだろ?案内してくれれば解放するかもしれないからさ」
「……」
「それかさっきの奴らみたいになりたいか?」
そこらへんの石を内部から凍結させて粉々に割ると男は首を振った。
「わ、わかったから!それだけはやめてくれ!」
男に盗賊団のアジトを案内させることが決定した俺たちは、資金に期待の胸を膨らませながら向かうのだった。
◇
男に案内させて行き着いた先には、大きな倉庫的なものがあった。
「ここ?」
「ああ、そうだ。早く解放しろよ」
「まぁまぁ、そう言わずに。もうちょい手伝ってよ」
「解放するって言ったじゃねぇか!」
「解放するかもしれないとは言ったけど、解放するとは言ってないぞ?」
そう言うと男はハッと思い出して、うなだれていた。正直、自分でもなかなか性格が悪いとは思うが、これは相手にも落ち度があるだろう。
取引内容でも、文書をしっかり読めなきゃ自分の会社が不利益を被ることだってあるし、こんなのは慣れだと思う。
しかし、若干ブラックな感じだったのは多分気のせいだと思う。
「よーし。じゃあお金もらうか!」
「レキさん。そんなことをしたら、私たちも盗賊じゃないですか?」
「いや。盗むんじゃなくてもらうからいいんじゃない?」
「それもそうですね……うーん。」
「じゃあさ。ここで手に入れたお金を一部寄付すればよくない?貧困地帯の村とかに」
「なるほど!それはいい考えですね!そうしますか」
「じゃあ早速行きますか」
「いやいやいや。ちょっと待て。」
俺たちがアジトに、突っ込もうとしてたら男が口を挟んできた。
「なんだよ。要件ならもっと早く言えよ」
「頭はめちゃくちゃ強いんだぞ?お前ら程度だったら剣の一振りで終わりだ」
「それだけか?じゃあ行こう」
「いやいや。話聞いてんのかおめぇ……」
俺は、男の問いを無視して倉庫の扉を切り倒すようにメアに支持を出すと、豆腐のように木の扉を切ってくれた。
「ありがと」
俺がメアの頭を雑に撫でた時、メアの口元が緩んだのは気のせいであろう。
「誰かいますかー?」
俺は、扉を切り裂いてもらったときこちらに気づいて襲い掛かってくるのがわかっていたが、わざと大声で叫んだ。
「メア。準備」
「はい。レキさん」
とりあえず、案内役に死なれては困るので今できる最高度の硬さの氷を張っておいた。下手な斬撃程度では切れないはずだ。メアでやっと少し傷が入った程度だったから結構なものだと俺は自負している。
メアが言うにそうそうこれを切れる人はいないということだ。
そんなことを考えていたら、さっきまで動いていなかった屈強な体の持ち主が口を開いた。
「まぁ待て、お前ら。何か用があるのかもしれないだろ?」
「はい。そうなんです。実は僕たちお金が必要で」
「なるほどな。いいだろう。いくらだ?」
こんなに、話が通じるわけがない。俺がそう思っていると、案の定男が口をゆがませて言った。
「なぁんて、言うわけねぇだろ馬鹿が」
気づくと俺の周りを武装した相当な人数が囲んでいた。
「欲しけりゃ力ずくで奪ってみろ。それが盗賊ってもんだからな。だが、代償は大きいぞ?例えばそこの美人な姉ちゃんとか」
ニタニタと周りの奴らもメアを眺めている。
まぁ、確かにメアは美人だしそういうことをしたい気持ちも分らんでもないが。メアの年齢知ってんのかな。こいつら。
「それを確かめたかったんだ。じゃあ始めるとしようか。力ずくの奪い合いってやつを」
皆、剣や槍などを構え始める。ちなみに俺は何も持っていない。
俺は手に力を込めて呟いた。
味方に被害が出ないように。
山で特訓して手に入れた最高の技を出すために。
俺の力がどれくらい通用するのか確かめるために。
「氷結世界」
この小説はvodka0723様と渡辺さんが小林さんに負けたw様にアドバイスをいただいております。ありがとうございます。(何でや)