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天川マリア

自己紹介の挨拶の最後に噛んでしまった俺は急いで席に座った。顔が熱い。

多分顔は赤くなってると思う。穴があったら入りたい…


「最後に可愛いアクシデントもありましたが、全員の自己紹介も終わりましたので明日以降の予定を伝えて今日は終わりです」


先生がそう言うと、周囲からクスクスと小さな笑いが起こった。更に顔が熱くなって俺は俯くしかなかった。



やめてくれ先生。傷をえぐらないで、俺のHPはもうゼロだよ…


「明日からの予定ですが、まず明日は一日テストをします。その翌日は身体測定や体力テストがありますので、前日に食事を食べないなどの無理はしないでくださいね。それ以降は一日休みを挟んでからは通常の授業が始まりますからしっかり予習をしておいて下さい。それでは皆さん明日また会いましょう。」


明日テストって早いなー。まだ入学したばかりだぞ?


つーか身体測定って言ってたよな!?これってやばいんじゃないか!?身体測定なんてしたら一発で男ってばれるじゃないか!!


とりあえず理事長に相談に行こう。そう思って席を立つと周りが俺の事を見ているのに気がついた。あのツンデレ女までみてやがるな。


まぁいいや、気にしたってしょうがない。さっさと理事長のところ行こう。そして俺が教室を出ようとした時、


「ちょっとお待ちなさい。」


と、俺を引き留める声が聞こえた。


何かと思って振り向けばそこにいたのはツンデレ女だった。何だよせっかく近づかないと決めたのに向こうの方から近づいて来やがった。面倒だからさっさと済ませよう。


「何か?この後少々用事があって少し急いでいるんですが?」


「あら、そうなの?でもそんなに時間はとらせませんわ。あなた私に仕える事を許してあげてもいいわよ?」


はぁー?何言ってるんだこいつ?お前に仕える気何かこれっぽっちもないわ!


と、思ったが、こいつはこの学園でもかなり立場が強い。下手に逆らうとイジメられたりするんじゃないか?


こいつは妹がプッシュしてたキャラクターだったはずだし、こいつの性格設定も説明してたはずだ。



確か、高飛車なこの性格が 災いして、取り巻きは多いが友達がいないことに悩んでたって言ってたような。


よし、その線で攻めよう。


「ごめんなさい、天川さんとははじめて会ったばかりで貴女の事を良く知らないから、仕えるのは無理だけど友達だったら大歓迎ですよ」


「っ!あ、あらそう?貴女がそこまで言うのなら友人になってあげてもいいわよ!!」



ツンデレ女改め、マリアは顔を少し赤らめてそう言ってきた。


こいつチョロいな。チョロインだ!


「ありがとうございます。それでは友人として、これからよろしくお願いしますね。それじゃ、急いでますので。」


「ええ。引き留めてごめんなさいね。それではまた明日」


「ええ、また明日。」


そうしてやっと教室を出る事が出来た。マリアなヤツ嬉しそうだったな…


成り行き上、友人になってしまったが、悪いヤツでは無さそうなんで、ツンデレは嫌いだけど少しは仲良くしてやるか。


それにしても今日は疲れた。さっさと理事長に相談して、今日はすぐに寝よう。

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