自己紹介2
本日三話目の投稿です。
自己紹介は順調に進んでいた。
おっ、翔子ちゃんが自己紹介するみたいだ。
「皆さんはじめまして。麻生翔子と言います。今までは両親の教育の一環で、普通の学校に通っていました。これからの三年間どうかよろしくお願いします。」
翔子ちゃんは黒に近い茶色の髪を肩まで伸ばした、大人しく真面目な子だ。
大人しいが暗い訳ではなく、自分の意見をはっきり主張できる子だった。それと、結構頑固な所もある。
翔子ちゃんの自己紹介が終わり次の子が立ち上がった。
クラスで一番目立つ外見をした子だ。なぜならその子の髪は天然の金色だったからな。
この『まもない』世界はギャルゲーにしては珍しく、登場人物の髪の毛の色は大体黒が多い。
その中に一人金髪がいれば大層目立つ。
「高等部からのご入学の皆さんはじめまして。等部からご一緒だった皆さんは知っていらっしゃると思いますが、私は世界的に有名なあの天川、世界的に有名あの天川の天川マリア(てんかわ)です。よろしくお願いしますわ!!」
大事なことだから二回いいました。
今自己紹介聞いて思い出したけど、あの子も攻略キャラクターの一人だったな。
あの子の言っている天川と言うのは、麻生コーポレーションと肩を並べる大会社、天川グループ。
とにかくなんにでも手を出しているので、もともとなんの会社だかわからないが、ほとんどの事業で成功しているのは普通に凄いと思う。
ちなみに天川マリアだが、このゲームのツンデレ担当だ。母親がどこかの国の令嬢だったらしくマリアはハーフということだな。
このゲームでは1、2を争う人気キャラクターだったはずだが俺は嫌いだ。
何故かと言えば俺がツンデレが嫌いだからな。実際にツンデレがいてツンツンされたらムカツクと思う。
性格も余程甘やかされたらしくかなり我が儘だと言う話だし、自分からはあまり接触しないようにしよう。
後は知らない男子生徒や女子生徒の自己紹介を何度か聞いていたらとうとう俺の番が来てしまった。
俺が立ち上がって、周りをみると男どもがこちらをガン見してやがった。良くみると、女子も結構ガン見してやがる。
俺には見られて喜ぶ趣味はないぞ!!
「コホン、えーとはじめまして。橋本涼子と言います。今までは海外にすんでいて日本で生活するのははじめてなので、迷惑をかけることもあると思いますが、よろしくお願いしましゅ!!」
やべー、噛んだ。恥ずかしい。