プロローグ
『魔王の幹部は転生者!?』に代わって新しく書くことにしました…
ある日…日本にてとある一人の日本人男性がいた。
その男は身体の体格と顔は平均の上で、それ以外はほとんど特徴のない日本人らしい日本人だ。
「あーあ…面接かったりいな…」
彼の名前は翡翠海翔。海翔はとある企業に面接しに行くところでぼやきながら歩いていた。
〜○○○株式会社〜
ここが面接に受かれば彼の勤める予定の会社だ。
「あー…では翡翠君。君の取り柄は何かね?」
面接官がそう聞き、海翔は答える。
「誰にも負けない体力と、精神力です。」
「そう…じゃあ君は次の人を呼んだ後、隣の会長室で待ってて。」
「わかりました、失礼します。」
〜会長室〜
「君が翡翠君かね?」
威厳を服に纏わせたような老人こと会長が海翔に話しかける。
「はい。」
海翔はガチガチに緊張しているせいか、身体が震えている。無理もない。何しろ会長が自分に面接の時点で話しかけてきたのだ。緊張しない方がおかしい。
「あー、緊張しないでいいぞ。私は君にちょっとしたことを聞くだけだから。」
「はい。」
そう言われても、やはり海翔は緊張するだけだった。
「翡翠君、君は異世界と言う物を信じるかね?」
「異世界ですか…私は少なくとも可能性は否定できません。完全に異世界がないという証拠がないだけですから。」
海翔は一秒以内で考え、よくここまで完璧な回答が出たなと思い感心する。普通いきなりこんな会長直々にやる面接はないからだ。しかもマニュアルもクソもない質問だったからだ。
「ふむ…合格じゃな。」
会長がそう告げ、立ち上がる。
「え…と言うことは!」
海翔は会社の面接に合格したと思い、喜ぶ…それが間違いだった。
「ああ、異世界の旅を楽しんでこい!」
会長がそれだけ言うと、海翔の下に穴が出来上がり、海翔は重力に逆らうことなく落ちて行った。
「さてさて、どんな世界になるかのう!」
会長は興奮し、自分の席に着いた。
〜一方〜
先進国とは違い中世ヨーロッパと同じような背景で儀式が行われていた。
「世界を創りだした偉大なる創造神よ!今我が国では破滅の道へと進んでおる!故に国の救世主を創り出せ!」
ぼんっ!!
そう音を立てて出てきたのは…
「おおお!こ、これは!!」
「偉大なる創造神よ、ありがとうございます!!」
「まさか、伝説の黄金人を造って下さるとは!!」
彼らのいう黄金人とは…肌が黄色く、目が黒い、そして何よりも黒髪だ。つまり黄色人種だ。
「って〜あのジジイ…覚えてやがれ…訴えてやるからな。」
尻をさすりながら、立ち上がりその男は立った。
「救世主様!来てくださりありがとうございます。」
「ん?誰?」
「おお…失礼いたしました。私はこのブリテン国の王…カール・カスピ・ブリテンと申します。」
ブリテンがそういい、挨拶をする
「俺の名前は翡翠海翔…と言っても性が翡翠なのでカイトが名前になりますがね。」
そう、黄色人種であり日本人である翡翠海翔が召喚された。