「さあて、みんなまとめてチョンパだぜ!!!!」
3/23 更新
それと最終回
「ふう。酷い目にあった。みんな死んでねェかな?」
「誰が死ぬかい」
「一番隊の隊長……」
ごちゃごちゃと瓦礫が積み上がった外は、自然と開放感に溢れていた。そこにいたのは悪魔の王だ。
「ま、天王とやりあったのは知っておる。こちらも天界の兵と戦った。それほど大きい被害もない。お主も死ななかったしのお」
「はい」
「隊長に任命したと思ったらこれじゃ。お主はホントに初代ジズとそっくりだわい。いっつものトラブルをおこしておった」
リードは笑えない。
「天界はこれから大騒ぎじゃな。少なからずシステムも変わるじゃろう。そうなると魔界側も変わらくてはならんのお」
「……隊がなくなる、ということですか」
リードの質問に、隊長、エルは答える。
「そうなるかもしれん。今まで天界の抑止のための魔界であったからの。バランスが崩れては仕様がない。絶対君臨者がいないのであればすげ替えるなどもあるが……魔界としてはこのまま人間界と『界』を切り離すつもりじゃ」
「そうですか」
「お主はどうする」
「どうするとは?」
「とぼけるでないぞ、リード。魔界に帰るのか、それとも人間界に残るのか……じゃ。ま、見え透いておるがの」
エルの言葉にリードは頭をかいてそっぽを向いてしまう。考えてしまうのだ。天王の力は凄まじかった。力の破片が残っているし、天王の忠実な部下だなんだがまだまだいるはずだ。いつ人間を滅ぼしにかかるかわからない。百年か、千年か。それはわからないが。
「人間は強い、が脆い。今のお主は人間だ。人間の心を持っておる。なら人間とおればいいさ」
「隊長……」
「ところで――」
返答する直前、リードは気づいた。
「もう仕事が出来たのお」
「……わんさかっスね」
「儂はもう帰る。二度と会うことはないだろうがな。じゃあの」
ふ、とエルは消えた。魔力も存在も感じない。もうすでに、そこに悪魔はいなかった。いるのは。
『うぬぅ……天王様の仇だ、悪魔め!』
「悪魔じゃねえよ、人間だ。てめえらの方が悪魔だよ」
『殺してやるぞ!!』
「はん――。ただの悪魔に殺せるか? クソ悪魔め」
『やっちまえ!!!』
「さあて、みんなまとめてチョンパだぜ!!!!」
はい、最終回です。
話がしっちゃかめっちゃかですが最終回です。
なぜこうも思い道理にいかんのだろうか。
B型だからかな?