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エピローグ


『記録に抗う意思が、記録を拡張する』


「本当にそうだっただろう。襲くん。君が書かれた運命の外に出ようとした瞬間、アカシックレコードは新しいページを生んだ」


桜紅葉に靴が埋もれた先生は、ノートを開いた。


行間という行間は真っ黒になるまで書き尽くされていた。


「彼は、書かれていない隙間を見事に書き足してくれた。際限のない感情の嵐が宇宙のメモリを上書きしたんだ。やっぱり、人間は面白いな。私の知らない情報で満ち溢れている。やはり物理的事実だけじゃつまらないね。これからも私を楽しませてくれよ。人間たちよ。君たちにしかできない特権だ」



________________________________________



相変わらず、初寧の部屋の物の配置は本人以外にわかるはずのない代物だった。


初寧は缶チューハイを手に取った。


プルタブに指をかけるが、それを開けることはなかった。


缶チューハイを投げ捨てた。



________________________________________







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