悲しい春
冬の終わりに妹が風邪を拗らせて、死んでしまった。。
なんと言うことだ!なぜ!あと、あと少し生きていれば・・。
妹が死んだその瞬間、僕にスキルが戻ってきた。
悔しさと、遣る瀬なさと、罪悪感に、心が潰れて仕舞いそうだった。
皆は「寿命だ」という。「マナが少なすぎたと言う」。「仕方が無い」という。
だけど、僕だけは知っている。
すべて僕のせいである事を。誰にも打ち明けられない後ろめたさを抱えて、これから生きて行かなければ生らない。
裏庭に、チイのお墓が出来た。僕は毎日お墓の前で、手を合わせる。
異世界に転生して浮かれていたが、最早、それはなくなった。
此処にはチイの思い出が多すぎる。
僕は、神殿学校でひたすら勉強した。三年掛かる所を、一年で終わらせ、適性検査を受ける権利を得た。
スキルもすべて、申告した。
スキルは全く使わなくなり身体がまた、成長し始めた。
身長は父を追い越し、手足がひょろ長くなり、猫背になった。
九歳の秋、僕は特別待遇と言う事で、王都ミラに行くことになった。
そこで、魔道士の弟子として修行することになり、逃げるように故郷を旅立った。
カムイ
年齢・・・九歳
マナ・・・1500
適性・・・無、火、水、土、風、光、闇
体力・・・70
知力・・・90
スキル・・鑑定眼、アイテムポケット(極小)