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邂逅

 推しのお天気キャスターに彼氏の存在が発覚して絶望したハルオは、世間のカップルに一方的な報復をしようと、包丁を持ち繁華街へ繰り出した。

 彼は偶然目の前を歩いていたカップルに襲い掛かろうとしたが、包丁を手にしていたという理由で不審者と判断した正義系動画配信者に、後ろから鉄バットで滅多打ちにされ、ハルオはあっけなく死んでしまった。

 

 気がつくと、ハルオは見知らぬ森の中にいた。

 ここはどこだろう。

 俺は死んだはず。

 いや、待てよ、もしかしたらこれは異世界転生というやつか?

 そうかそうか。惨めな目に遭い死んだ俺を神様があわれんで俺を異世界に送ってくれたんだな。

 それなら、何か特別な力があるんじゃないのか。

 ゲームみたいに自分のステータスを開けないかな。

 何も出ない。ここはそういう世界ではないということか。

 まあいい。とにかく俺は、この世界で今度こそ勝ち組の陽キャになってやる。この世界の女という女を抱いてハーレムを作るのだ。

 

 背後の草むらで音がした。ハルオが振り向くと、ハルオと同じく、黒髪の東洋人の特徴を強く持つ顔立ちの青年が姿を現した。

 背丈は160センチのハルオの頭ひとつ出ているくらいで、首から下は白いローブで身を包んでいる。

 青年は無表情という言葉をそのまま表現したかのように、一切変化しない表情でハルオのほうに近づいてきた。

 もしかしたら彼は────

 「なあ、あんた俺の言葉が分かるか?」

 「ああ。分かる」

 「良かった。あんたも俺と同じ所から来たみたいだな。そうだろ?」

 「ああ。そうだ。多分な」

 ハルオは見知らぬ世界で少々不安があったが、同郷の者がいたことで不安が和らいだのだった。

 これで、この青年が美少女のエルフか、もしくは喜怒哀楽のはっきりした人間なら言うことはないのだが。

 「いや〜、同郷のやつがいるとはまた珍しいパターンだけどこれでひと安心だ。色々と聞きたいことがあるんだけど、話をしてもいいかな?」

 ハルオはこの世界について青年に聞きたいことが山ほどあった。

 あまり話好きには見えないが、とりあえずこの男からこの世界のことを教えてもらい、ハーレムを築き、新たな人生を謳歌しよう。

 「ああ。いいとも」

 「ありがてえ。んじゃ、とりあえず座って座って」

 二人は、そばの横たわった丸太に腰掛けた。

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