あとがきのようなもの
完結時にぷらいべったーにて公開していたものです。
一度垢消しした関係で編集とかできなくなってしまったので、こちらにも載せておきます。
古国の末姫と加護持ちの王、完結までお付き合いくださりありがとうございました。
ということで、あとがき……というより、書き始めた経緯とかにざっくばらんに言及してみます。概ね誰得な暴露話です。書き始め前のプロット数行とか晒すのでそういうの見るのが好きな人は笑ってやってください。
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そもそも姫王(略称)は、公募向けに書き始めた話でした。今は亡きルルル文庫の賞に出そうと思っていたものです。
「恋と冒険は乙女のたしなみ」というのがルルル文庫のテーマだったので、そこから話を考えました。
私にとって少女向けで冒険っていうのはどうも砂漠ものなイメージだったので舞台を砂漠に。あとその時期知識TUEEEをやりたい気持ちがあったのでその要素も足しこみました。
そんなこんなでできた書き始める時の設定他が以下。
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兄1(ファレン)…武術馬鹿?気のいいおにいちゃん。自分の頭の悪さは開き直ってる。ありとあらゆる武器の扱い方と対処法を知っている。
兄2(セクト)…インドア本の虫。物知りだが虚弱。意地っ張り?ツンデレ?知識に根ざした雑学が豊富。
兄3(ザード)…武芸も勉学も中途半端だが社交性が半端ない。どこにでも溶け込める。ちょくちょく見聞の旅とかに出てて、それ系の知識が豊富。タフさだけならファレンと張る。
兄4(シーズ)…不思議なものやらなんやらが好きな研究者タイプ。
主人公…末っ子、しかも唯一の女の子で可愛がられているが、このままじゃいけないと焦り気味。兄達のおかげで実はアクシデントに強い(知識的な意味で)
どっかのお姫様(一応)的な主人公が兄達からの誕生日プレゼントとかそんなんで知らない国に飛ばされて、そこで出会った謎の少年と一緒に旅する話?
兄達に教えてもらった知識で窮地を切り抜けたり(居場所確認とか飲み水確保とかごろつき相手の立ち回りとか)それでも経験不足でピンチになったり、大国の陰謀に巻き込まれたり。
拾った少年(十歳くらい?)は記憶と肉体の時間をいじられて暗殺?されかけた大国の王子とか。
守護精霊とか使い魔的な存在(直接的に契約主以外の人間に手出しが出来ない)とかもいたらいいかも
主人公&兄たちの国/古国リースヒャンデorイースヒャンデ
『忘れられた国』とかいう二つ名があったりなかったり
魔術的なものの基盤を作った?魔術大国だったが、なんかあってひっそりこじんまりと忘れ去られた感じで存在している
魔術を使える王族?国民?がことごとく殺されたので、現在は唯一魔術的な物がまったく存在しない国?
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読めばわかるようにふわっとしすぎですし、実際書いたものとは要所要所の設定が違います。いざ書いたら変わったパターンです。
まともに出てこない兄たちの設定が一番まともに書かれている時点でお察しです。というかこれだけの設定で書き始めた自体どうなんだって感じです。主人公の名前すら書いてない。しかしよくやる。
あとは描写でどうにかできるほどの下調べができなかったので、なんか雰囲気でアラビアンな感じを出せるようにアラビア語系の単語とか調べて、造語するとき用の雰囲気だけ掴んでいざ執筆って感じでした。
そうです書き始めたのが締切間際でした。案の定間に合いませんでした。
間に合わなかったら間に合わなかったで次の年に出そうと思っていたのですが、タイミング悪く次から応募要項が変わって流用ができなさそうだったので、結局小説家になろうに投稿することにしたという。これが連載開始の経緯です。我ながら計画性がない。
そうして書いてた分をがっと投稿。『アズィ・アシーク』は後半改稿していますし、『【禁智帯】の外』は加筆部分になりますが、それ以外は『誤算』まで初稿のままです。以降は完全にまっさら状態だったので、次更新に間が空きました。投稿した後に致命的な矛盾に気付いて1話丸々没にしたりとかもしました。
ちなみにプロット代わりだったファイルの中での章タイトルは「プロローグ」「気付けば砂漠」「拾い物の正体」「懐かしい夢」「目覚めと確認と今後のこと」「アズィ・アシーク」「国境にて」「予期せぬ立ち回り」「『転移所』」「誤算」「対話」「別れと約束」という感じでした。もうちょっとしんみり爽やかに終わる予定だったのが最後の章タイトルでわかるかと思います。書いたらああなった。
更新が停滞していた間、恋愛分を増すためには、と考えていて、ザイ=サイードの凶行後、アル=ラシードがリルに執着する方向に話を展開させるか迷っていた時期がありました。つまり起承転結の転を増やす感じですね。
リルの元の時代でのアル=ラシードがちょっとヤンデレな雰囲気になるやつで、恋愛分とアル=ラシードの出番を考えるとそっちの方がよかったんですが、当初の予定が単純明快少女向け冒険モノだったのと、そうすると完結が大分遠のくのでやめたのでした。
「これリルとザイ=サイードとの共通点のが多いからぶっちゃけザイ=サイードがアル=ラシード喰ってるよね……」というのには途中で気付いたのですが、旅部分をあっさり終えてしまった時点でわりとどうしようもなかった……。
なので、微恋愛を潔く諦めたのでした。入国前のアレが唯一のそれっぽいシーンとなってしまったので逆に浮いている気がしないでもない。
とにもかくにも『終わらせる』ことを念頭にしたので、終盤についてはもっといい形があったかもなぁとは思うのですが、これ以上完結を遠のかせたくなかったですし、もう今の技量だと割り切って投稿しました。出来はどうあれ完結できたのでよしとします。
そして読んでくださった方が、少しでも楽しんでくださったらいいなぁと思います。
とりとめもない感じになってしまいましたが、こんなところまでご覧いただきありがとうございました。




