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銀河戦記/鳴動編 第一部  作者: 神崎理恵子
第一部
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第九章・コレット・サブリナ 犯人を捜せ Ⅳ


 続いて、ディレクターだったアンソニー・スワンソン中尉を尋ねる。

「ところで、カテリーナが放送終了直前にミシェールを探しに出たというのは本当ですか?」

「ええ、間違いないですよ」

「結局ミシェールは亡くなっていたのですが、その交代は誰がなさったのでしょう」

「ああ、それは私が代わりにやりましたよ」

「タイムキーパーでしたよね」

「ええ。タイムキーパーは新人がまず最初に与えられる役目ですから、局員なら誰でもできます。まあ、手慣れたディレクターなら、タイムキーパー役も同時にこなせます。ちょっと忙しいですけどね」

「カテリーナのことですけど、何か変わった態度とかはなかったですか?」

「カテリーナですか? ミシェールじゃなくて……」

「そうです」

「うーん。どうですかねえ……。まあ、そわそわしていた感じはしましたけど」

「そわそわしていた?」

「放送終了間近になれば、誰だってそうでしょう。特に彼氏とかがいればよけいに」

「彼がいるのですか?」

「はっきりとは判りませんが、雰囲気からそんな感じがしただけです。本人から聞いたわけではありません」

「そうでしたか……。わかりました、また何かありましたらお伺いに参ります」

「いえ、どういたしまして。いつでもどうぞ」

「ありがとうございました」

 その後、残り二人の放送局員から証言をとったが、反応は同じだった。


 自分の部屋に戻って考えをまとめることにする。

 とその前に……。

 ランジェリーショップに立ち寄ることにする。

「いらっしゃいませ!」

 職員が明るい声で迎えてくれる。

「さっきのお勧めのランジェリー、見せてもらえるかしら」

「いいですよ。店に出したら結構人気がありましてね。売り切れないように、コレットさんのために取っておいたんです」

「ありがとう。わざわざ済みませんねえ」

「いいえ。こちらこそ、いつもお世話になってますから、当然ですよ」

 と言いながら、奇麗な化粧箱から上下揃いのブラとショーツを出してくれた。

「谷間メイクシンプルブラ・ショーツセットです。脇からお肉を寄せる伸び止め脇寄せリフト、押し上げパッドで下からバストアップします」

 ブラは、3/4カップ・ワイヤーサイドボーン入り・後ろホック二段二列、エンブロイダリーレース使用。ショーツは同柄のストレッチ素材。

「サイズは、C70でよろしかったですよね」

「ええ。試着していいかしら」

「どうぞ」

 ショーツはともかく、ブラはちゃんと試着して胸に合ったものを買わないと後悔する。試着室に入り上半身を脱いで、ブラを胸に合わせてみる。

「ぴったりだわ。デザインも自分好み」

 試着室から出て来たコレットに、すかさず店員が声を掛ける。

「いかがですか?」

「これ、いただくわ」

 と言って、商品を一旦返して、IDカードを渡した。

「ありがとうございます」

 店員はIDカードを受け取ってレジに通した。IDカードは身分証明書であると同時に、クレジット機能も合わせ持っている。店舗での買い物やサービス料金などは、給料から自動引落される。

「カードをお返しします。包装しますので少々お待ち下さい」

 IDカードを受け取り、商品を包装している間に、店内を見渡すコレット。女性の心をくすぐる可愛いデザインや、男を惑わす魅惑的な高級ランジェリー。何でも揃っている。

 その中の一つのベビードールを眺めていると、包装を終えた商品の入った紙袋を持って店員が声を掛けた。

「ああ、そのベビードール、なかなか良いでしょう?」

「そうね。でも、これってやっぱり彼氏がいる人しか買わないでしょう」

「そうですね、やっぱり相手がいらっしゃらないと……。そういえば、カテリーナさんが買っていかれましたね。彼氏がいらっしゃるってことですかね。あ……。いけない! こんなこと話しちゃいけないんだっけ。捜査官のコレットさんだから、つい話しちゃいました。お願いです、わたしが話した事、カテリーナさんには黙っていてください」

「わかりました。内緒にしておきますよ」

「ありがとうございます。はい、商品をどうぞ」

 恐縮しながら紙袋を手渡してくれる。

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