今回の世界は、大当たりを引き当てたのかもしれない。
前の話からだいぶ間が空いた登校になってしまいました。
がんばって更新しますー
「~~だから僕たちは~~~~」
少し調子はずれな歌を歌いながら帰ってきた優斗は、家の扉兼異世界にワープできる謎多き扉の前に立った。
「今度はどんな世界に行こうかなー……」
とは言ってみるものの、選べるわけではないため、気分的に言ってみただけだ。(ちなみに、異世界に行くかどうかも気分次第だ)
この間の戦争(仮)がある世界は疲れたから今度は癒されるような世界がいいなー、と欲だだ漏れの状態で扉を開けて、くぐる。
―――――—学園。
そう呼ぶに等しい建物が目の前に立っていた。
「これだけじゃ、どんな世界かわからないな………」
そう言いつつ、とりあえず自分の恰好を見てみる。
ワープした世界に適応した見た目・能力になるご都合主義感満載な設定になっているため、自分の恰好を見れば大体は分かるのだ。あと、魔法が使える世界などは、なにか少し体内に異物感を感じる。あれがよく小説などで言われている『魔力』なのだと思う。
今回の優斗の恰好は、ブレザー制服だった。特に変な感じもしない。
「ということは、学園モノか。魔法は不可、と。とりあえず時間を決めないと……」
これまたなぜかはわからないが、時間はなるべく早く決めなくてはいけないらしい。以前に決めるのを忘れていたら、強制的に元の世界に戻されてしまった。強制的だったので、ちょうど行商人
だから、最低でも着いてからだいたい30分以内に決めなくてはいけない。
日常に戻れなくなっても困るし……ということで、それ以来早く決めるようにしていた。
「様子も分からないし、3時間にs」
どーん!!と効果音がしそうなほど強い衝撃が優斗を襲った。
「ちょっと、危ないから気を付けてくれ!……って…………」
ぶつかった相手に少し強めに注意しようとして、見た途端、つい間抜けな声が出てしまった。
控えめに言ってすごくかわいかった。むしろ神々しさが生まれている。
全体的に色素が薄くて、髪と瞳は綺麗な栗色。身長も少し低めで本当にかわいい……彼女は今、涙目で必死に謝罪の言葉を述べていた。
「ぁ……ご、ごめんなさいっ………前、見てなくて……私、力強いから……けがとかっ……すみません!」
そんな涙目で謝っている彼女を見て、つい
「6時間で‼‼‼」
と空に向かって叫んでいた。
「あ……勢いに任せて言っちゃった。てへ」
『てへ』では済まないような、案外ハチャメチャな学園モノの世界だったとは、まだ彼は知らない…………かもしれないのであった。
容姿について書き始めると止まらなくなるので押さえました。
次回もよろしくお願いします