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恋心うつろいて
恋をしたのだと思った
ときめくという想いが
胸をざわめかせたから
嫉妬を覚えたのは
いつだったでしょう
隣を歩く彼女
自分ではないことが
悲しくて悔しくて
けれど認められなかった心
貴方が彼女と別れても
私は想いを隠したままで
貴方を見ていた
けれどそれは恋に恋した
幼い思いだと知る
時がたって
貴方と会うこともなくなったとき
胸がどうしようもなく痛むという
恋の苦しさを教えてくれたのは
貴方とは違うタイプの人だった
それはまるで
恋の浮かれた幸せな気持ちと
恋に堕ちた苦い想い
強く感じる独占欲
見ているだけの恋よりも
強く強くひきつけられて
自分の醜さと鉢合わせしたような
突然の堕天
すべてが色を変えた瞬間
貴方は遠き日の思い出となり
あの人は日々総天然色で輝く
わたしはようやく恋をしました
いいえ 堕ちたのです
その先が地獄だろうと天国だろうと
かまわないほどに
あの人が愛しい
恋は愛になったのです
それがあの人に心奪われた心
わたしの恋という想いの変化
うつろう恋心
堕ちてみれば
苦くてほんのりと甘い
ビターチョコレートのようです




