巻き込まれただけ?
お ひ さ
「じゃあ俺ってただ巻き込まれただけの一般人?」
「その様ですね」
「なにかしらの役目を果たすためにこの森に落とされた訳ではなく?」
「貴方が果たすべく役目も、この森にも、特に何もありませんよ」
どうやら俺はただ運が無かっただけらしい。
ただあいつ等の近くにいただけ
それが俺がここにいる理由の全てであるらしい。
「じゃ、じゃあ俺ってこの後どうなるんだ!?俺は元の世界に返してもらえるんだよな!」
元々間違いで召喚されたんだ、返してもらえない訳が無いだろう
「いえ、残念ですがそれは出来ません」
「は?」
俺は自分の耳を疑った
残念ですがそれは出来ませんだと?、ふざけるな!!
「出来ませんってどういう事だよ!」
呼び出せたんだからその逆だって出来るだろ!!
「私が召喚した訳では無いので私には無理です」
「それじゃあ!誰なら!出来るんだよ!」
『落ち着きなさい』
瞬間、突然に体が重くなった、全身から汗が吹き出してガクガクと震えはじめ、俺は膝から崩れ落ちた。
何だ、俺は一体なにをされたんだ?
『落ち着きましたか?』
そう彼女が言うと同時に体に力が戻ってきた。
「・・・さっきのは一体何だったんだ・・・」
俺はおっかなびっくり体全体をまさぐったり、てをグーパーしたりして異常が無いことを確認した
「突然手荒な真似をしたりしてすみません、どうですか?冷静になれましたか?」
「あ・・・あぁ・・・はい、おかげさまで・・・」
そう返すのが精一杯だった
「そういえばまだ名乗っていませんでしたね」
そう言うと彼女は「では改めまして」と呟き
「私はこの世界の神の使いです、貴方の手助けをしに来ました」
彼女は胸を張り、両手を腰に当てながら最後に「エッヘン!」と付け加えた
「ア、・・・ハイ」
俺の口からはそんな言葉が漏れていた
ほぼ忘れかけてたけど、唐突に思いだし続けてみた