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091:ノースサンド村 奴隷の保護

ノースサンド村は、食料不足、素材不足、政情不安によって厳しい状況に立たされていた。

ナナは、村人たちの生活を改善するため闇市場の問題に目をつけていた。


エリスの助けを借りて、ナナは情報網を築き上げ、闇市場の存在と問題を確認。

特に深刻なのは、子どもたちが奴隷市場に回されることだった。奴隷制度は厳しい条件が設けられていたものの、それでも奴隷の数は増加していくばかりだった。


ナナは子どもが奴隷市場に回っていくのは、健全な経済活動にはならないため、この問題に取り組む必要性を考えていた。


しかし、闇市場の影響は盗賊などによって強力に支えられており、排除が難しいことが分かった。

盗賊は闇市場が収入源であるため、闇市場の終焉は彼らにとっても都合が悪いことだった。

根は深いだろう。


「今は派手に動く時期ではないでごじゃる。まずは、子供たちがどこから仕入れているのかでごじゃるね。我々が保護することにするでごじゃる。」


ナナは奴隷市場に流れる子供を保護したい旨をレオに相談しており、

現在、開拓中の村で保護する承認を受けていた。


ノースサンド村の近くには、貧困層が住むスラムが広がっていた。

スラムに住む親たちが子どもたちを奴隷市場に売る悲しい実態が存在した。


ナナはエリスから詳細な情報が共有される。


「闇市場を運営している不法な商人たちを襲って、子どもたちを保護するでごじゃる。ピース民で急襲部隊を構築するでごじゃる。」


子どもたちを救うための計画をした。

今回は、子どもたちが闇市場に移送されるタイミングを狙って急襲する。

スラムからノースサンド村まではある程度離れており、村としても警備に人員を割いていないため、

何かしても見られることはない。

逆に言えば、スラムで起こることはすべて黙認しているのだ。


実行するにあたり、ナナたちは情報を得ていた。

スラムで取引されたあと、子どもたちを収容する秘密の場所を見つけた。

彼らはか弱く、無力な姿をしていたが、眼に宿る希望の光は失っているようだった。

衛生面も最悪で、食事も毎日与えられれているわけではないようだった。


「これは地獄でごじゃるね。この世界の平均寿命は30歳程度と統計が出ていることは聞いていたでごじゃるが、こういうのも下げる要因でごじゃるね。」


ここだけの問題ではなく、世界中で起きていることと再認識させられる出来事だろう。

ナナたちは、子どもたちを収容する施設を監視していた。

深夜に差し掛かるころ動きがあった。怪しい馬車が護衛を伴いながらやってきた。

看守が子どもを馬車に移送しはじめた。

ここにいる子どもは10人、男と女5人ずつだ。まだ10歳にも満たない子どもたちだ。


そして護衛は4人。恐らく、冒険者なのだろう。

裏家業をしている冒険者は意外と多い。


「(仕事の時間でごじゃる)」

ナナの合図で、エリスはピース民たちに指示が行き渡る。


馬車は子どもを収容し、護衛たちは馬車を守るように周辺を警備して移動している。

この時間帯であれば、夜が明ける前の深夜時間帯にノースサンド村に到着する。

いつもこのように人知れず闇市場運び入れているのだろう。


子どもたちを収容する施設にナナたちが迫ると、ピース民たちが瞬時に行動を開始した。夜の闇に紛れ、ピース民たちは静かに闇市場の護衛たちを奇襲した。戦いが始まると同時に、ナナとエリスは子どもたちの元へと駆け寄った。


護衛たちはピース民たちに一気に制圧される。

何が起きたのかわからずに死んでいっただろう。それほど圧倒的な実力差があった。


子どもたちは驚きと不安に満ちた目でナナを見つめ、最初は警戒していたが、彼女たちの優しさに少しずつ心を開いていった。ナナは微笑みながら彼らに声をかけ、自分たちが敵ではないことを伝えた。そして、保護するためにやってきたことを説明した。


「安心するでごじゃる。君たちを安全な場所に連れていくでごじゃるよ」


子どもたちの中には泣きじゃくる子もいれば、無言で硬直している子もいた。彼らは長い間、苦しく厳しい状況に置かれていたため、安心することに時間を要した。しかし、ナナたちが優しく寄り添い、自分たちの村で安全に暮らせることを約束すると、子どもたちの表情に希望の光が戻ってきた。


ピース民たちが奮闘し、闇市場の護衛たちを撃退したおかげで、子どもたちの救出は成功した。ナナはエリスと共に、子どもたちをピース民たちが築いている隠れ家に連れて行った。


隠れ家に到着後、ピース民たちが子どもたちの受け入れ準備を進めていた。子どもたちは温かく迎えられ感謝の気持ちを抱いていた。

子どもは初めは慣れない環境に戸惑いながらも、温かい雰囲気に心を打たれていった。


レオたちが作った野菜や果物を使って料理を作り、子どもたちに振る舞う。


「な、何これ。とっても美味しい…。とっても暖かい。」


野菜たっぷりのスープだ。

いままでは腐った野菜で煮込んでいるのかもよくわからないスープを食べていたのだ。

それは美味しいだろう。

今は冬だから、五臓六腑に染み渡ることだろう。


「まずは、おなか一杯食べて、よく眠るといいでごじゃる。」


隠れ家では、暖かい毛布に包まれて子どもたち全員が寝ていた。




後日


「10人をそちらに移送するでごじゃる。受け入れお願いでごじゃる。」


「ナナ。任務ご苦労。よくけが人もなく救出してくれたね。こちらで受け入れるよ。」


「今後も奴隷に流れないように救出するでごじゃるから、引き続き受け入れお願いでごじゃるよ。」


「お、おう。わかった。こちらも態勢を整えるよ。だが、それより、動き始めたからには闇市場の人間たちも黙ってはいないだろうな。今後は、警戒も強くなるだろうから痕跡を残したり隠れ家がばれないように気を付けてくれよ。」


レオは今後、村の開拓を急がないといけなくなり、より忙しくなるのであった。

俺たちは、人間が住む世界で動き始めたのだ。

面白いかも…

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