007:野菜作りの始まり
異世界での農業においても、栽培には多くの手間と時間がかかる。
そんな中、俺は一人で農業を行い、自給自足の生活を送る必要が出ていた。
俺は万能道具手に入れた。これを使うことで、農作業のすべてを一人で行うことができる便利な道具だった。鍬の持ち手を握ると、瞬時に植物をイメージした情報が頭に浮かび上がり、耕すことができるようになる。
「あー、何が植えられるか。わかるわ。」
「レオ。わかっている通りですが、トウモロコシやトマト、ジャガイモなど基本的な作物は植えることができます。」
「まあとりあえず、春っぽく、ジャガイモ、トマト、キャベツ、玉ねぎ、ニンジン、カブあたりからかな」
「この世界で、その作物を育てようとすると数か月以上は期間が必要ですが、万能道具からは、カブであれば5日で育つようです。」
「はや!どういうチートだな…助かるけどさ。」
農業の作業は、万能道具を使うことで一気に効率化された。農業作業は、まず土を掘り起こす必要がある。そのため、鍬は土を掘るために最適なツールだ。
しかし、万能道具の鍬は、その名の通り、植えたい作物をイメージしながら耕すことができる。
鍬を使って土を掘ると、植物のイメージが頭に浮かんでくる。イメージに合わせて耕すと、種を植えずとも、作物を育てることが可能だ。
俺は、トウモロコシやトマト、ジャガイモなど様々な野菜を植えた。その他にも、果樹園を作り、リンゴや桃、梨、柿などの果物を栽培することもできる。いろいろ試さないといけないからね。
これらの作物を栽培することで、自給自足の生活を維持することができる。
俺は、今回の作業で、農業に必要なスキルを身につけた。
そこでレベルが上がった。
経験値は様々な経験から得られるもののようで、農作業をきっかけに上がった。
名前:レオ
レベル:3
HP:70 (+10)
MP:40 (+5)
攻撃力:35 (+5)
防御力:30 (+5)
素早さ:25 (+5)
魔力:30 (+5)
運:20 (+5)
汎用スキル:採集レベル1、建築レベル1、加工レベル2(木こり、石切、調理、鍛冶)、テイムレベル1
ユニークスキル:AI、鑑定
「とりあえず終わりですか。レオ。」
「うーん。いや、もう少し試してみようと思っているものがある。小麦だ。」
「小麦ですか。最終的にはパン作りですか。」
「そうだねぇ。質素なパンくらいは作れるでしょう。酵母とかバター、塩、卵類があれば最高だが。
おいおい探すとしようかな…」
「データベースによると、世界樹周辺の素材や魔物のドロップから確保できますから、そこまで問題じゃないと思いますね。ミルクや卵といった素材は、テイムモンスターですので、機会を見てテイムすることをお勧めします。スキルレベル1で可能ですよ。」
「なるほど、今度テイムに挑戦しようかな。とりあえず、農作業を終わらせないと。」
「これでよし。よし、よし。」
レオは腕を拭き、自分の作業を見て満足そうにうなずく。
その時、エリスが畑のそばにやってきた。
俺が小麦を植えている間、周辺探索を行っていたようだった。実際に確認する情報とデータベースの情報に誤差があったりするらしく、実地調査は重要らしい。
「万能道具を使いこなしていますね。」
エリスは畑のそばでレオの作業を見つめた。
球体ながら感心している様子だった。
「これで、また新しい食材が手に入りますね」
「そうだね。それに、自分で育てたものは美味しいし、料理のレパートリーが増えるのが今から楽しみだ」
スラリンがいないので探してみると、どうやら畑周辺を歩いて回っていた。
虫類を食べて歩ているようだ。害虫対応ありがとうございます。
と思ったら、見慣れないスライムもいた。
「あ、もしかして分裂した?」
「はい。分裂して5匹になったようです。いずれもノーマルスライムのようですね。」
5匹が担当分担しているようにメンテしてくれているようだった。
助かるね。
スラリンに聞いてみたところ、やはり害虫や雑草を食べたりしているようだった。
「万能道具で耕した土壌は栄養満点で最高品質の土壌です。それゆえに雑草等も生えやすくなっており、手入れが必要なのですが、スライムたちが解決してくれているようですね。」
5匹に名前を付けるかどうか悩んだが、スラリンが必要ないと言っていた。
特殊なスライムが誕生したときにつけてくれればいいとのことだった。
そう感じ取っただけなんだけどね。明確に会話はできず意思疎通といった感じだ。
あとは、万能道具がジョウロにもなるので、水やりも可能だ。
なぜか水は入っているので、永遠と水をあげることができる。
あと、農地を耕す際に、切り株が邪魔だったので、鍬で耕して壊そうと思ったところ、
切り株ごと肥料になった。
なぜか麻袋にたっぷりと入った状態で…異世界クオリティってことでいいかな。
だが、耕せば肥料たっぷりの肥えた土壌になるので今のところ使い道がない。
「これは輸出できますね。この世界は土壌がはっきり言って最悪で農地に向かない場所が大半です。
実際、この世界樹周辺の土地も一部を除いて農地には向きません。
万能道具があるからこそです。そういう意味では、普通に耕した後、この肥料を混ぜることで品質改善が見込めると思いますので、来る日に備えてストックですね。」
なるほど。まあマジックバックに保存しておきますか。
しっかりと備えておきますか。
面白いかも…
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