064:転送陣の先
「レオ。転送陣の設置が完了し、ハイマナポーションの補充も完了しました。」
「よし。いよいよだな。」
この世界に来てから準備など含めて一番手間がかかった製作物だ。
そして、新しい生活が待っており、門出ともいっていいだろう。
「エリス、転送陣は誰でも使えるんだよな?」
「レオ。いいえ。本人しか使えません。」
ん?ということは、向こうに行けるのは俺だけ?まじか。
「レオ。ただし、テイムモンスターや自分が召喚したものは、本人とみなします。」
つまり、ここにいるみんな全員利用可能ということか。安心した。
「よかった。俺しか使えないとかだったら、どうしようか一瞬考えてしまったよ。さすがにみんなを置いていくわけにもいかないし。」
「はい。安心してください。それにメリットが多いです。転送陣は本人しか使えない性質上、現在世界樹周辺にある設備は秘匿できますので、無用な混乱は生みません。」
確かに、この世には存在しない作物がたくさんあるんだから事件にしかならないな。
まあ新種として普及させていきたいとは思うが。
「よし、とにかく移動してみようか。」
俺は転送陣に近づいていく。
ピース民たちも移動を試してほしいから追随してもらう。
移動を試すのはナナのようだ。
「では私もお供するでごじゃる。」
「お、みんな行かないのか慎重だな。」
「戻れなくなっても数人なら精霊の皆さんに頼めばなんとかなるでごじゃる」
それもそうか。まあ大丈夫だと思うけど。
「それじゃ、進みますか。」
俺は、転送陣に近づいていく。
近づくと転送陣が自動で発動して入口のような丸い円が出現する。
周りは炎のような枠で包まれている。
一歩一歩慎重に歩いて進む。
入口を入ると、すぐに出口先の光景が見えた。
「おぉ、これが新しい拠点となる場所か。」
出口を出ると、同じような死の森で、転送陣があるだけの森だった。
まあ予想はしていたけどね。
ナナも無事移動できたようだ。
「ここが新しい拠点でごじゃるか。わかっていたこととは言え、何も無いでごじゃるな。」
「これから開拓して拠点を作ればいいんだよ。まあ今回は村として開拓するつもりだが。」
「いよいよ村として名乗るわけでごじゃるな」
「交流する村が出来たら名乗るだけで、生活自体は今までと何ら変わらないさ。」
「エイトが聞いたら、建国って騒ぐと思うでごじゃる」
それはそれで変な問題が起きそうだがな。
そう話していると、エリスも普通に移動してきた。
「レオ。アリアさんがこちらに来ます。」
空からアリアさんがやってきた。
「レオさん。おめでとうございます。無事に稼働できましたね。」
「いえいえ、アリアさんが設置してもらえたからこそ成功できたんですよ。」
実際、アリアさんいなかったら設置なんて夢だっただろう。
「そういえば、アリアさんはどうやって戻るんですか?やはり空を飛んで…?」
「私は精霊です。ユグドラシル様の素材を使ったアイテムは精霊も使えるんですよ。その転送陣で戻ります。」
なんか、本人だけ使えるっていうのが自分の中で崩壊しているが、
精霊だしな。管理者モードみたいなものと考えておこう。
「あ、やっぱりユグドラシル様も使えるってことになります?」
「はい。もちろん使えますよ。」
じゃあ、ここにも来れるってことか。まあ来るだろうな。
別にダメじゃないけどね。
「では、私は戻ってエイトやルナを呼んでくるでごじゃるよ。」
ナナは戻っていって皆を呼んでくれるようだ。
無事に戻れたようだな。特に問題なく動いている様子だ。
「しばらくは、転送陣を使っての通いながらの作業かな。しばらくは森林の開拓や家を作ったりする作業になるな。」
「レオ。そうですね。一番近い人間が住む村は数日以上かかりますから人目に触れることもないです。一応警戒はしますが、警戒すべきは魔物だけでしょう。」
ここらあたりは普通に魔物がいる。
ただし、強い魔物はいないから特別な脅威にはならない。
ピース民あたりに警備しててもらおうかなぁ。
そういっているとエイトやルナ、子どもたちも抱っこされながらやってきた。
「主君!ここが我々の国土となるわけですな!」
既に国を作っているやつがいるが、いったん放置。
「エイト、しばらくは開拓が中心になるから作業中の周辺警備はよろしく頼むぞ。」
「委細承知。お任せあれ!」
ある意味で、男性陣が活躍する場ができたと言っていいだろう。
「ん。森林。あの山越えたの初めて。」
「ルナはこっちまで来たことはないんだな。」
「ん。用事も無い。」
まあそりゃそうか。特別理由なければ行かないだろうし。
あの山脈を超えるのは大変だろう。
「よーし。じゃあ主要なメンツはそろってるな。ここから新たな拠点…いや、村となる。これから開拓しエルフ、人間、魔族との交流や交易することを目的に発展させていく予定だ。みんな、これからよろしく頼むぞ。」
みんなそれぞれの意気込みで応じてくれた。
新たな意気込みで頑張っていこう。
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