第1話 大きな気持ち
ここから物語が進みます。
よろしくお願いします
学校は嫌いだ。中学の頃から勉強はできる方だったが、勉強に意味をみいだせなかった。とりあえずそこら辺の専門高校に入り、勉強をしてるだけ。自分は学校で勉強してる学生、この先も大学に行き会社に入り暮らしていくんだ。そんな皮を被って未来の構図を適当に決めている。
このまま何も無く死んでいくのかな、そんなことばっか考えてた
そんな人生に一つの色が足された。その色は明るく、とても薄かった
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学校も終わり、日も落ちて楽は自分のベットでころがっていた。何も興味のない自分だが、一つだけ好きなことは音楽だ。特にレゲエとかは暇さえあれば聞いていた。今日も変わらず過ごす。はずだった
ピリリリリリ
電話がなる、こんな時間に誰だ?
警戒と疑問を抱えながら電話に出た
「もしもし、どな」
「やっほーー!有桜だよー!どうせ週末暇でしょー?デートしよ!」
そうだった。最近この人がいた…
「あぅ、はい。わかりました。んで、どこで?」
「んじゃ、遊園地行こか 10:00集合ね」
フッ軽すぎん…
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「おっ、来たねぇー!」
声が出なかった。初めて会った時には気づかなかったが、綺麗な黒ロングに、綺麗な顔立ちで、目が離せなかった
「ん、どした?はやく行こ!」
「あ、はい」
手を引かれる。2度目の感覚だが、1回目とはまた全然違う感覚だ。何故かとても緊張してしまう
そんな感覚も最初だけだった
一日で回るような大きさじゃない遊園地を片っ端から全て回ったのだ。生まれて16年間運動をしていなかった自分にはとても辛かった
「も、もう無理…ギブ」
「ふぅー、楽しかったね、ちょっと休もうか」
もう夕暮れだ。ここまで遊んだのは何年ぶりだろうか
「今日は付き合ってくれてありがとね」
「いいよ、暇だったし。ここまでハードだとは思わなかったけど」
「あははー、久しぶりの遊園地ではしゃいじゃった。 最後かもしれないし」
「え?」
「いや、なんでもない!今日は帰ろっか、またデートしようね!」
デート? そういえば昨日そんなこと言ってたな…
やはりちょっと意識してしまう。
家に帰ってからも、少し引っかかる。最後とはなんだろうか。あの遊園地潰れるっけ…
疑問が残るが、なかなかに楽しかった日だった。
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「おい、どこに行っていたんだ」
大柄な低い声の男の声が広い部屋に響く
「どこでもいいじゃん。あんたに関係ないでしょ」
少女は反抗的な態度をとり、睨むように男を見る。
「お前。私がどのような立場の人間かわかってるのか」
「権力と家系だけで粋がる男の立場?そんなのあんの?」
「もうお前には期待していない。お前には早く子供を産んでウチの会社を継いでもらうんだ。それしか利用価値がないゴミめ」
そんな会話が続く。嫌気の刺した少女は自室へ戻る
「この先長くないくせに自由に生きやがって…」
そんな男の言葉を最後に、その日は終わった