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第53話 カール クーガ出場!(クーガ本選 高等学部優勝 そして総合優勝!)

高等学部の優勝の行方はいよいよ、フラッグ最終戦に縺れ込んだ。


この一戦で決まってしまう。

フラッグは一度、試合が始まると一切の情報をシャットアウトする。 これが決まりである

その為に事前の作戦をどうするかが大事であり、現場の判断力が試される。


古き良き時代の決戦の様相を呈していた。


最終戦が始まる

サウラウンド大陸代表のジーニス獣王王国 対 イーストウッド大陸代表のハイランド王国


昨日までの一位である。  このジーニス獣王王国の欠点は魔法師が弱いと云う事である、しかしそれを補って余りある武技がある。 獣人特有の瞬発力に持続性 これは他の種族を大きく凌駕していた。


その結果が昨日までの順位に出ているのだ。


ハイランド王国側ではジーニス獣王王国が全勝で有るとの予想に基づき試合の作戦を立てていた。


圧倒的、強者に立ち向かうには如何に自分が有利な土壌で戦うかである。

そこで、初戦の魔王国ゼシア戦でも行った全員で守る作戦をとる事にした、更にジーニス獣王王国側の魔法師が弱く完全なファイタータイプである事から弱い魔法師を早めに潰す作戦を立てた。


元々、ジーニス獣王王国は個人の力は卓越したものが有るのだが、集団での競技では威力を発揮していない所があった。


今回、ハイランド王国側のフラッグメンバーは魔法師3名、騎士2名、武道家2名 計7名で登録してある。 その内、魔法師3名と騎士、武道家1名づつの5名で戦う事にした。


作戦はフラッグを守る守護者の位置に魔法師と騎士を残し 2名の魔法師と武道家は身を隠して背後より攻撃をする。


ジーニス獣王王国の獣人は魔法によるサーチが苦手らしいのだが、獣人特有の臭いで嗅ぎ分ける技能が発達していることが分かっていた。 その為、2名の魔法師は背後で身を隠したメンバーの臭いが漏れないように風魔法によりガードする事にした。


開始の合図と共に、一人の魔法師がサーチの魔法で相手側の攻撃陣の様子を探り、他の魔法師が城壁を構築していく まず水堀の幅は獣人が容易に飛び越す事が出来ないように20mの堀にした。


また、守るフラッグの周りにも細かい起伏を設け戦いにくい状況を作った。

その間に騎士と武道家は身を隠す場所を確保していた。


準備が全て整った所でジーニス獣王王国側の攻撃陣が近づいてきた。 

ハイランド王国側の魔法師は事前の作戦会議にて決めた風魔法を使い自分たちの臭いを遥か上空へと逃がしていた。

 

今回、ジーニス獣王王国の攻撃陣は定石通り3名で構成されていたが、この方法が極めて有効であった。その証としてジーニス獣王王国側の攻撃陣は自分達の近くにハイランド王国側の待ち伏せが居る事に全く気が付かなかった。



魔法師への攻撃手段として武道家が極めて有効とされる理由は機動性に有った。

魔法師はどうしても魔法を行使するために詠唱などに時間がかかる、その時間の間は魔法師自身は無防備になる 通常はそこを騎士が守るのだが


今回、ハイランド王国側の魔法師は2名が身を隠して待ち構えている その内1名が風魔法での臭いの拡散を行い、もう一名が背後より攻撃を仕掛ける作戦だ


この作戦は臭いを封じ込めた時点で成功が約束されたようなものだった。

魔法は詠唱さえ完成してしまえば強力な武器になるのだ。  幾ら身体能力が高くても不意を突かれ、背後よりの強力な魔法を受ければ一瞬のうち3名が戦闘不能に陥る。


この後、魔法師と共にフラッグを守っていた騎士が3名の待ち伏せ者と合流し敵フラッグへと進んだ。

移動には制限が掛るのだが風魔法を止める事は出来ないのでゆっくりとしたものに成ったのだが、敵陣に接近を悟らせず理想の位置まで近づけた。


ジーニス獣王王国は城壁を築いて居ない、只 フラッグを挟んで騎士と武道家が並んで立っていた。


臭い漏れを防ぐ風魔法のお陰で敵陣の状況を見ながら最終の作戦会議を開くことにした。


ジーニス獣王王国側は既に目の前に居る2名しか残っていない。

それなら強力な魔法を左右から何回か浴びせ、最後に全員でフラッグを奪うと云う事に決まった


最終的に誰かが敵陣のフラッグを抜いてしまえば勝ちなのだ。


完全な肉弾戦の様相を呈してきたのだが、複雑な作戦より時にはシンプルな作戦の方が功を奏する事が有る。  まさに今回がそうであった


ジーニス獣王王国側の2名は強敵で4名の人数差を跳ね返す勢いであったのだが、事前の左右からの魔法を浴びて集中力と体力の限界を感じていたのも確かだった。


最後にジーニス獣王王国側のフラッグが抜かれ、勝敗が決した。


今回、最長の時間が掛かったのだが決勝戦ともいえる素晴らしい戦いだった。






★☆★☆ 高等学部 最終結果 ★☆★☆

ウエスティン大陸代表 (ファミール連盟共和国)  3位:150点

ノーチック大陸代表  (魔王国ゼシア)      4位:145点

サウラウンド大陸代表 (ジーニス獣王王国)    2位:155点

イーストウッド大陸代表(ハイランド王国)     1位:160点


壮絶な戦いに幕が下り、最後に劇的な逆転でハイランド王国側は勝利を手にした。


全ての学部で勝利を勝ちえた学校は久しぶりで有った。

大抵は何処かの学部で優勝を逃したりしているのが近年の事であった。



この後、高等学部の表彰式が執り行われる。


総合優勝の表彰式は明日の午後に執り行わる。 その日の夕方は4大陸全員でのパーティーが開かれる

戦いが終われば、そこにはお互いの健闘を称え合う者たちが集まり、友情を育む場と化すのだ。


更にその場で、聖女様から戦い終えた者たちへ労いの言葉が掛けられる事に成る。



ハイランド王国側の勝利が確定した瞬間、一番喜んだのは生徒会長で有りハイランド王国チームリーダーであるカトリーヌ・フォン・アーレンハイトであろう


学部の勝利には国の名前が石碑に刻まれるのだが、総合優勝は国名とチームリーダーの名前が石碑に刻まれる。  そうカトリーヌ・フォン・アーレンハイトの名前がである。


この石碑はクーガ会場前の一番目立つ所に建てられている、その後ろに立つのが各学部の石碑である。


この総合優勝の栄えある石碑には父、フィリップ・フォン・アーレンハイトの名や母達、マルガレータ・フォン・ドットウェル、アグネス・フォン・バイエルン、マティルダ・フォン・フロイデンの名が刻まれている


全て過去の偉業を知る石碑なのだ その中に自分の名が刻まれる 何よりも栄誉なことだ。


暫く夢心地で浮かれていたのだが、突然 成すべきことを思い出す、高等学部の表彰式後の祝賀の準備を指示しなくてはならない。

「ジョージ・フォン・ロックウェル! 貴方が持つ副会長としての権限で高等学部の祝賀パーティーを取り仕切りなさい」カトリーヌ・フォン・アーレンハイトは次の生徒会長になる予定のジョージ・フォン・ロックウェルへ指示をだした。


ジョージ・フォン・ロックウェルにしてもこれは名誉なことだ!  総合優勝を決めた立役者である先輩達を祝う祝賀を取り仕切る事で、再来年度は自分が生徒会長を引き継ぐというアピールになるからだ。


カトリーヌ・フォン・アーレンハイトは明日、行われる総合優勝の表彰式でスピーチをしなくてはならない。


話す内容は格調高く、皆の心に残る内容でないと笑われてしまう。


急に心配に成り、母アグネス・フォン・アーレンハイトの許に向かった、勿論 スピーチのアイデアを貰う為である。


此処でも残念なことにパーティーに出席できるのはあくまでもデビュタントが終わって居なければ成らない 影の立役者であるカールはこのパーティーには出席が出来ないのだ。


この日もカールは聖女達が観戦している貴賓室にいた。


「カール様 優勝おめでとうございます 最後のフラッグの試合は見事なものでしたね」

「本当に近年、稀にみる試合でした。」


聖女達からの祝福の言葉を貰い、笑顔で「皆様 ありがとうございます これで全ての試合が終わった訳ですが 全ての試合が素晴らしい物でした このような素晴らしい試合に出場出来て僕も光栄でした」


カールから発せられた言葉は年相応の感謝の言葉だったのだが、聖女達にとっては逆に新鮮だった。


今年のクーガでは女神ディアナの使徒であるカールに出逢い、またアーティファクトとも云える相手の姿と声を伝える姿見を貰う事が来た。


この姿見を使う事で遠く離れていても相手の姿を見ながら声が聴けるのだ。

但しこの事はこの貴賓室にいる4人の聖女とお付のシスターだけの秘密にされた、もしこの事が他に知られたら大変な事に成る。


更に聖女達にとって最も大事な事!  女神ディアナから恋をする事が許されたことだ。


初めにエルフ族の聖女ミューア・ルミナリアがアポロニア島の街中でカール・フォン・アーレンハイトと出逢い一目惚れをした事が切っ掛けだった。


これは聖女ミューア・ルミナリアが女神ディアナへの祈りを捧げる中にカール・フォン・アーレンハイトへの恋慕の情が交じっていた事で女神ディアナはカールに恋をしている事に気が付いた。


その後、女神ディアナのお節介により聖女ミューア・ルミナリアの恋が実る事に成る。


その聖女達は乙女として最も大事な時期を女神ディアナに捧げているのだが、女神ディアナは聖女から捧げられた大事な時期は年を取らないという加護を与えていた。


現在の筆頭聖女である魔人族のリザベート・ルミナリアは聖女となって既に200年は経っている、また人族のエルザ・ルミナリアでさえ聖女となって150年は過ぎようとしていた。


しかし、聖女達の見た目は女神ディアナの加護により17歳ぐらいにしか見えない。

まさに恋を夢見る乙女としか見えなかった。


カールはアポロニア島を引き上げる直前まで聖女達から解放されることは無かった。



聖女達の相談事はもう少し続くことに成ります。。。。。

色々と拙い文章を読んで頂きありがとうございます


何分、初めての経験で右も左も分からず、勢いだけで書いている次第です。


出来れば長い目で見て頂けると嬉しく思います。


書きたい事は沢山あるのですが、文章にする事は本当に難しい 国語力。。。俗に云う文才ですが、この文才の無さに自分で呆れちゃいます。


しかし之からも皆様のご指摘やご声援、などを真摯に捉え 頑張りたいと思います


今日からGW突入です  今年はどうなることやら?


私は何処にも行かず、腰痛対策の為ご近所の散歩です。


まぁ 継続は力なりですかね


体調ですが、散歩効果でしょうか腰痛が改善しつつ痛みが和らいでます。。。。 本当は運動をするのが良いと云う事に真実味が増してます。


ここまで如何でしたか。

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