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第24話 やっと母達との練習(ハイドの妹 ヨウコ登場)

◇◇ハイドの妹 ヨウコ登場


何が何だか分からない 2泊3日の滞在 マティルダ母様からは次回は2週間の予定で来いって云われてグッタリ。。。。 実は一緒に馬車に乗っているハイドもマリアの相手でぐったりしていた。


「はぁ~ カールさまぁ~~ 何で私はマリアさまの相手なんでしょう」


「すまん ハイド でもマリアの事、嫌いか?」


「いいや 嫌いじゃないと思います どちらかと云えば好きかも」


「そうか 良かった 実は俺も好きだ! いつも俺の後ろをトコトコと付いてくる 何だか可愛い」


あははは 二人でマリアの話をしていると行きで野営をした森の入り口に着いてしまった。


「カール様 今日の野営は此処で宜しいでしょうか?」シンディーの問いかけで念話の世界から引き戻される。


「いいよ 多分 もう 魔物は居ないと思うから」


カールは検知魔法を辺りに張り巡らす。。。。 あ あれ 山の頂上付近の洞窟に物凄く不安定な魔力の塊が。。。。



「シンディー ゴメン 何だか魔力を感じる でも 多分、大丈夫だと思うから 野営の準備はお願いして!」



ハワードはカールとシンディーの会話を聞きながら小さく溜息を吐く 何かありそうだなぁ~


仕方なくだがハワードは護衛部隊長のアルフレッドへ野営の準備を伝えた。



「ハワード、シンディー 少し散歩に行ってくるね。」


「カール様 遠くに行ってはダメですよ 迷子になります!」


シンディーは昔 良く迷子になった 迷子になった時の不安と淋しさは良く知って居り 兄のハワードが探しに来てくれたものだ。



「うん 解った 近くを散歩するね」


カールは野営地から離れると、先程感じた不安定な魔力の塊を求め 山の頂上付近へ向かった。

お供は最近、マリアの相手でぐったりしているハイドである。



「ハイド 何だと思う?」


「カールさま! 始めてだもの判んないよ~」


「だよね~~」


一人と一匹は風のように森の中を駆け抜けていった


その頃 山の頂上付近にある洞窟の中ではこの辺りの主である九尾の妖狐が子供を産んでいる最中だった。 少し難産に苦しみながらの出産である。 


実は妖狐とは天界の門を守る存在 天狐とも云われており、それも最上級の九尾である。


それが初めての出産のため安全なこの次元に来ていたのだった。

(まぁ 人間でいえば里帰りみたいなものだ?) 


妖狐はこの次元に来て自分と生まれるであろう子供に害をなす存在の有無を確認していた。

その際に自分の周りに威嚇の為の魔力を発したのである この影響で一時的にこの周りの魔物は気配を察し逃げだしていた 辺り一帯の主と成り 安心して出産の準備にはいっていった。


その為 オーガやオークの餌と成る魔物の減少が発生していたのである。



もう直ぐ生まれる。 そんな時に気配と魔力を消してカールとハイドは近づいてしまった。


妖狐としては突然現れた気配と魔力に我が子を守る母として最大限の威嚇を行った。


カールとハイドは、ただ 不安定で巨大な魔力の正体を知りたかっただけなのだが。


そして、その正体を知る事に成る。 その不安定で巨大な魔力の塊が妖狐の出産とは知らずに近づいてしまった迂闊さに溜息をついてしまう。 


妖狐としてはその溜息が攻撃の予備動作と勘違いをしたからたまったもんじゃない。


それから 誠心誠意 カールとハイドは妖狐に謝り 最後には誤解を説く為に女神のディアナを呼び出す羽目になった。 


無事にディアナの仲裁でお互いの誤解を解くことが出来たのだが。。。。


妖狐は子供を守るために膨大な魔力を浪費する羽目になり、涙目である これから子供に与える魔力にも影響してしまう。


ディアナは騒動のお詫びとしてカールに魔力を分けるように指示をした。




無事に出産を終えた九尾の妖狐は自分の魔力とカールから譲渡された魔力を使い初乳に当たる魔力を子ぎつねに与えた


『きゅ~~ん 子ぎつねは九尾の狐を母とカールを父と誤信した。』

まぁ 魔力の質から正しく判断をしたのだが。。。。


妖狐としても天界の住人であるディアナの息子的存在であるカールに好意を抱いた。

そしてカールの側に控える小さな竜 これも莫大なと云える魔力を秘めている ただ者では無いと感じていた。


誤解も解け、お互いに挨拶を終えてカールは戻る事にしたのだが 産れたばかりの子狐は好奇心の塊 カールの後を付いて回る 仕方がなく九尾の妖狐から暫く我が子を預かって欲しいと要望された。 九尾も産後で暫く この次元に留まる事にしていたので丁度良かったのだ。


また、天狐はこの世界の何処に居ても我が子の存在と位置を把握する事が出来たし、預けるカールは天界の住人であるディアナの使徒である 喜んで旅立させたのだ。



カールも懐かれた子狐を邪険に出来ず、 ハイドもお兄ちゃんと慕われては。。。

やはり人間も妖狐も女の子は産れ付いての甘え上手 こうしてカールは2匹目の召喚獣の面倒を見る事に


はぁ~ 母上に何って説明をしようかなぁ~~


元々 天界の門番である天狐には名も無く ただ 天狐 または 妖狐 と呼ばれていた 取敢えず 子狐に名前を付ける事になった カールは元の世界では神官の職にあり それも狐を祭る 稲荷神社の宗主だった


そして、平安時代の頃 狐の加護により色々な天変地異を知り対処をしていたらしい?

その加護を与えていた狐の名がヨウコって云われていたと記録に残っていた。


妖狐のヨウコか。。。ダジャレだな でもこの世界じゃ分からないだろうと 子狐の名をヨウコに決めた。


カールとハイドは妖狐に別れを告げ、急いで野営地に戻る事にした。 既に産れたばかりのヨウコはカールの腕の中で眠っていた。


先程迄 はしゃいでいたため疲れたのだ 妖狐とカールの魔力を母乳代わりに吸い取り 安らかな寝息を立てていた。


ヨウコも生まれたばかりとは云え妖狐であり天狐である 俺の魔力を吸いハイドと念話で会話をし俺の事をちゃんと把握していた。 女の子は早熟なのである?


野営地に戻りハワード、シンディーにヨウコの事を話した。


シンディーは俺の腕の中で寝ている小さなヨウコに目を細めた 

「可愛い~~」 


翌朝 領都ルーンへ向う馬車の中では色々な事が珍しいヨウコは嬉しそうにキュイ~ンと云う鳴き声が響いて居た。


正式には母に許可を貰わないと。。。。


昼過ぎにやっと領都ルーンが見えて来た。 護衛の衛士は先行し門番へカールの帰宅を伝えた。


門を抜け、屋敷に戻ったカールは母へ帰宅の挨拶を行った。

「母様 ただいま戻りました。 マティルダ母様からの手紙を預かっています。」


手紙を渡し、ひと呼吸ついた後 ヨウコの事を話し出した。

「母様 実はキールからの帰りに不思議な魔力を感じたので調べたら妖狐が出産していて その子狐を母狐から預かりました。最後まで面倒は見るので飼っても良いでしょうか?」と素直に聞いた。


アグネスは子竜ハイドの次は子狐のヨウコとは。。。 溜息をついたが カールの3歳児らしいお願いに了承するしかなかった。


此処 領都では絶対的権力者はフィリップではなくアグネスである。 アグネスから許可が出ればOKなのである。


「カール 母狐から無理に子狐を引き剥がして連れて来た訳じゃないのね?」

アグネスとしてはこの事だけはハッキリさせたかった。


カールは母にヨウコを見せ、母狐から正式に頼まれた事を話した。


「キュイ~ン!」 子狐が一声鳴いた その時 カールの横に陽炎がのぼりたち突然、妖狐が姿を現した。



アグネスは妖狐の魔力から邪悪な気配を感じなかったが、やはり突然の登場に驚いた。


「カール殿の母上ですか? 私は天界の門を守る天狐 この世界では妖狐と云われる存在です。」念話を使い 妖狐はアグネスへ、事の顛末を静かに話しかけた。 そして暫く自分の娘をカールに預ける事を話した。


アグネスは妖狐からの正式な依頼である 断る事が出来なかった。 まぁ 元々カールの頼みなので了承をする予定であったのだが。



忙しくなる予感が。。。。。


カールは自分で面倒を見ると云う宣言の元。。。。


元の『竜が君臨する(ドーラ)世界』のハイドでさえ 卵がかえる時しか魔力は与えられていない。


しかし、カールは子竜のハイドと子狐のヨウコへ母乳代わりの魔力を結局、3ヵ月与えた。

女神の眷属であり代理であるカールの魔力である、普通の訳が無い 知力と精神力は既に成人並みと成り 元々長い寿命が神の眷属に準ずる扱いになって居た。






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― 新着の感想 ―
[一言] 台詞ではないので「」→『』へ変えたり無くしたりしても大丈夫だと思います。ある方が読者が混乱しそうです。 付けるとしたら(仮)はいかがでしょうか。 〉「きゅーん 子ぎつねは九尾の狐を母とカール…
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