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つながり

一通りの機能を確認する。


画面設定は昔のままだ。

見慣れたアプリが並ぶ。WEBは生きているのか?

大好きな競馬サイトのHPを開く。


難なく開いた。

私の記憶ではこの前大きなレースが行われていた。

そのレースの結果が最新の情報として更新されている。

違う世界だからと次元がゆがんでいるわけではないようだ。

アプリも開いてみる。


特に問題ない。

いつもやっていたRPGが問題なく起動した。


そうだ。

SNSはどうだ?

SNSが問題なく稼働すればあっちの世界と連絡が取れる。

電波は問題ない。


落ち付け


緑のアイコンをタッチする。

とりあえず母親のトークを選ぶ。

息をのんでスタンプを送ってみる。


「送信できません」


そりゃそうか。

さすがに連絡がとれるわけない。

なんとなくポジティブでいられたのはどこかまだ元の世界とのつながりが感じられていたからだ。

しかし、今そのつながりが絶たれた。


急に絶望感が襲った。


何の生地かわからない服で肌がかゆい。

眠りたい。

あの世界にいても何の希望もなかった。

就職浪人なんて存在価値がないと思っていた。

こんな世界なんてなくなってしまえばよいと思っていた。


だが、今は違う。

あんな世界でも愛おしい。

文明が恋しい。


急に涙が出てきた。



男の声で目が覚めた。


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