幼女保護団体
異世界転移、実にいいものだろう。だが、それは倒せる相手がいるからこそだ。
今回、俺は非常に気まずい状況に置かれた。なぜならそれは―――――――――。
「ねぇ。フミヤ。ここもう既に通ったよ。倒す相手はあっちだよ。」
いちいち横から言葉を入れてくる。どういうわけか、3人?の幼女たちが俺の頭の上とか背中とかに乗っている。
先に確認したが、どうやら確かにこの幼女たちは、ゴブリンと認識されていて、そして、ゴブリン全員がそうらしい。
どころか。モンスターとか倒すべきはずのそいつらは全員、、、、
◆魔道組合
「一体これはどういうことですか・・・。」
俺はこの異世界に転移して最初に見聞したのは、モンスターの一切が狩猟対象になってない、というものである。一体どういうことだ??
「ですから、【モンスターとされるものは、その全てが人間の幼女】の姿をしているため、狩猟の対象にしてはならないのです。できてもせいぜい保護対象になるものです。」
どうやら、それ自体はモンスターと同じ能力をもってるため、気軽に接してはだめだが、基本幼女らしく温厚な性格なため、こちらが手を出さない限り、大丈夫。
無論、油断したら、相手もモンスタークラスの力をもってるから、気軽に懐かれたり、相手に触れようものなら、怪我してもおかしくないのである。
「えっと・・・・俺は何しにきたので?」
「もちろん、他でもありません。ベビーシッターならぬ、モンスターシッターをお願いしたいです」
どういうことだ。ここ最近、需要が急増してるらしい。調教済みの安全なモンスターが。
のみならず、そういう需要にかこつけて、違法なモンスター捕獲や販売が行われてるらしい。
「そ、そうです・・・か・・・。」
とはいえ、給料はよかった。これ、、、介護職みたいなものか。
ついに、異世界にも介護需要が来てしまったのか。この世界ではモンスターの幼女化が問題になってるらしい。
「いいですか、この世界では、モンスターは最初、成熟した女性として生まれてでてきます。が、保有魔力がどんどん小さくなっていくにつれて、その容貌に相応する想定年齢が下がっていくのです。」
いわゆる、逆成長とも呼べるその状態が起きるらしい。
つまり・・・。
「昨今、モンスターの高齢化=低年齢化」
これが問題らしい。モンスターはもはや1人で生きていけないことすらあるとかないとか。
「そこで、私たちの出番です。」
もはや、ここでは勇者とかそんなの存在しない。ここで、もし地位があがるとすればそれは。
「最強のテイマーになるのです。モンスターに懐かれるということは、適正がありますし、これほど仕事に最適なものはないかと。。。。あっ、そういえば、逆にモンスターたちにマル秘な情報教えてもらったりとか、幸運が次々と・・・・。」
「そ、そうですか・・・。え?ここにサインしろと・・・。強制加入団体か・・・。そりゃそうかギルドだし・・・。俺でもすぐ働けるのか?月給制なんですか?いやぁ・・・ありがたいですぅ・・・。」
確かに転移前は本気で介護職やろうとか思ったけど、まさか、転移後に幼女たちの世話するとは・・・。