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論義
では、生きるためには何が必要なのか。
言うまでもない。私のそれは容姿だ。
生まれる前から決まってるクソくらえなそれだ。
醜い容姿を改める?
どうやって?
変わらないものは一生変わらない。外見なんてまさに。どうしようもない。
けれど私は、その不可能に挑んだ。
きっと1000人いたらその全員が不可能だと言うだろう。
私の試行は本当に無駄に終わるかもしれない。
でも、それしかない。
それだけが、私の存在理由なのだ。
大袈裟でも大言壮語でも、私は私を裏切ることだけはできない。
これは呪いで、あるいは救いで、私は私になるために、きっと生まれたのだと。
そう、信じたかったんだ。