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変革
私が引きこもって数年がたった。
外の世界はその間も何も変わらなかった。
自分が変われば世界は変わる。
ならば変われない自分は永遠に惨めなまま。
どす黒い負の世界は終わらない。
そう、私が死ぬまでは。
変わりたいとは、常々思っていた。
変われないとは、重々わかっていた。
でも、何事もどうしても諦めきれないものはある。
私のそれは「容姿」である。
それさえ変われば、あるいは……
何もかも取り戻せるのか。いや、無理だ。
非現実的だ。
ならば、その変革の先に待ち受けているものはきっと、新しい生き方と価値観の在りかた。
私はその境地に果たして至れるのだろうか。