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振りだし
また、振りだしに戻ってしまっていた。
諦めた容姿、諦めきれない容姿。容姿、容姿、容姿。
それさえあれば、何者にもなれる。
私自身にも、思い描く理想にも。
叶わない理想をもって生きていた。
期限は厳然と存在し、私を更なる闇に追いやった。
心は何度も死に、諦めきれない理想の姿だけが残った。
本当にもう、これで終わりだ。
私は早晩死ぬ。
理想と現実の間が、私の墓場となるのか。
私は既に生きてる価値を見いだせない。
この世界にも、そして自分自身にもだ。
少ない社会経験で、私以外の無価値さを知った。
私の邪魔しかしない論理と倫理を軽蔑した。
それは相手も同じだったが、私は変わらない。
いつか、必ずそいつらを殺すーーーー
夢が増えた。