ビデオ
祚良がホワイトボードに『三分以内でわかる目玉焼きの美味しい食べ方』を書く図
『①まず、白身だけを綺麗に切り取り食べます
②次にきみのみをたべます!
《割らないようになって一口で!》』
そのあと、鵶果音が無言で消して祚良が嘆く図
第7章 ビデオ
机にゴトッと音を立てて置かれたビデオ。どこがで見た型のビデオである。
そのビデオを置いたのは彌鷹だった。酷くやつれた顔をしている。
今日はあの肝試しの次の日だ。こんなやつれた顔になっていてもおかしくない。だが、彌鷹の顔はやつれといや顔が混じっている。彌鷹の前ではニコニコ笑顔の祚良がいる。どうして、こんなに笑っているのか…?
鵶果音は嫌々祚良に聞く…
「まじで言ってるの?」
「まじだよ」
「えぇ、見るの?」
そういう事だ。
覚えていてくれる人は覚えているだろう。昨日の肝試しでは、ビデオを撮っていた。それを見るのだ。
まず、祚良が見る。そして一部分を巻き戻した。
「エ?何?」
その奇妙な行動に鵶果音はなんとも言えない恐怖を覚える。
「……ここ」
それは最後の祚良が二人に怒鳴られているシーンであった。鵶果音と彌鷹は嫌々見る…が、
「「何もないじゃない…?」」
「ほんとにぃ?ちゃんと見てよ、…影を…」
二人は見る。そして
「「ギャァァぁぁぁぁぁ」」
絶叫そのものの声をあげたのだった。
*
ついでに言うと、あの女子トイレからの水の音は祚良も何も知らないらしい…
「「ギャァァぁぁぁぁぁ!!!!!」」