いい子
無駄な知識は一体どこで発揮されるのだろう…?
それは、人を貶める時などに使うことができる…
第10章 捻くれと悪ガキの本領発揮 1
彌鷹は朝からイライラしている。何だ、これは…巫山戯ている。私がいなくても……
絶対全てを壊してやる…
*
鵶果音はとても心配になる。あんなことを直接ではないけれど彌鷹に言ったことは初めてであった。今の状態だと、喧嘩になるようなことを言ったのは初めてであった。チラッと祚良を見る。それを実行しろっと言った本人は相変わらずゴロゴロしながら漫画(多分BL)を読んでいる。そして、チラッと外を見た。まるで外の何かがきになるようだ。
そんな鵶果音を祚良は漫画の延長線上で見える。そしてまた漫画に戻るのだった。
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そんなこんなで一週間は過ぎた。何の変化のない一週間で鵶果音は脱力する。動き出す気配がないのだ。心配で祚良にLINEを送るも、『大丈夫だから』であしらわれてしまう。スマホをベッドに投げて自分の体もベッドに投げ出す。
祚良はこの一週間で動き出すことのない彌鷹を笑った。もっと早く動いていれば、戻ることもないのに……本当に
「期待を裏切らない良い子だよねぇ、彌鷹は」
悪魔のような笑みを浮かべる祚良は夜の闇で消されていった。
*
学校の夜は恐ろしく怖い。それはこの前、あの二人と体験した。けれど、彼女の怒りはそんなものでは歯止めが効かなかった。黒い服、頭からすっぽりとフードをかぶっている。そのフードの下には不気味に光る眼光。彌鷹だ。足は迷いなくあの部室へと向かっていく。まるで見えない引力で引っ張られているようだ。けれども、引力などではない、彌鷹の意志である。それが突き動かす元凶なのだ。
部室の前に立ち、ドアに手をかける。やはり、空いている。あの二人のことだ。面倒臭がって閉めなかったんだろう。彌鷹はそっと入っていく。だが、電気をつけない。外の光で、机を見つけ出す。そして、大きく腕を振りかぶった。
パチンッ
突然、部室の電気がついた。彌鷹はばっと振り返る。そこに立っていたのは、
祚良だった。
芥庭 深乱はテスト勉強中!
又新しい投稿します!
お待ちくださいませ!