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前世の彼

重いでしょう。愛が重いですね。苦手な方はすいません!私は二次元は愛が重い方が好きなんです!みなさんはどうでしょうか……?

目を開くと、私は白いベットの上にいた


先程の痛みはすっかり消えていたが、”前世の記憶”を思い出したせいで気分は最悪だ



前世の私はOLで、普通に友人もいたが恋人はおらず、平凡な日々を過ごしていた



私は、小さい頃から何故か”変な人”に好かれる体質で、家に差出人不明のラブレターと称した誘拐予告書が届いたり、特に関わりのない人から何故か好意を持たれ、付き合ってもないのに「浮気するなんて許さない」と言って言い寄られたりした



その度に、友人や家族が護ってくれたが両親が死に、天涯孤独になってからはこのままではいけないと思い、変人に好かれる様な行動を避ける様にした


・むやみに笑顔を見せない

・身内以外で親しい人ができたら家族に紹介する

・知らない人からものをもらわない、あげない


黒髪ロングの髪も「大人しそうに見えるから危ない」と言われて肩まで切り、目立たないブラウンに染め、化粧はせずに、コンタクトから黒縁メガネに変えた


仕事先でも、むやみに優しくする行動は避けて話し方もわざと少し棘がある様に振る舞った


それからはストーカー被害も減り、高校卒業後に会社に就職してからの3年間は平穏な日々を送れていた



小さい頃から変な人に好かれるせいでまともに男性と付き合ったことがなかった私は、会社の同僚の女友達にお願いして合コンに参加することになった



「えーっっ、鈴奈ちゃん可愛いのに付き合ったことないのー?勿体ない!」


「人生損してるよ!勿体ない!一緒にいい男ゲットしてこよ!明日はメガネ禁止!ちゃんと化粧して来てねー??」



そう言われて、少し心配はあったものの、3年間ストーカー被害も無かったことで、自意識過剰だなと思ってメガネを外し、薄く化粧をして、お気に入りのワンピースとカーディガンを着て、合コン先のレストランに向かった



「ええっ鈴奈ちゃん?めっちゃ可愛い!今日絶対彼氏できるよー!!」


「鈴奈ちゃんってあんまり笑わないけどたまに笑ったときすごい可愛いよね!今日は初対面の男がターゲットなんだから笑顔で行かなきゃだめだよー?」


「う、うん、じゃあそうしてみる」



友人のアドバイスもあり、いつも抑えていた笑顔で自然体に合コンに参加した



1時間ほど自己紹介をしたりして飲んでいると、真正面にいた男性に「一目惚れなんだけど、結婚を前提にお付き合いしてください。絶対大切にします」と告白された



金髪で、ハーフ顔っていうのかな?とにかくすごいイケメンで、同僚の友人も狙ってたみたいだったけど、「公開告白なんてうらやましー!おめでとう!初彼じゃん!」といって祝福してくれた



その後、合コン解散後に彼と話をしたり、連絡先を交換してまた次に会う予定を立てて別れた





その帰り道、会社の同期の1人に会った。とはいえ私とは違って入社してから3年間であっという間に出世してエリート街道に乗り、今では他部署の部長を務めていて近々社長令嬢と結婚するとかなんとか噂のあるエリートイケメンだ



特に接点もなく、強いて言えば同期の頃に同じ部署だった為少し話はしたが今では会社で会った時に少し挨拶をして社交辞令で話すくらい





なのに、何故か私の姿を見た途端ずんずんと近寄ってきての口に何かの薬品が染み込んだハンカチを押し付けてきた



「えっちょっと!!!何ですか!離して!!!」


夜遅いとはいえ、人がいるはずだと思ったが何故周りには誰もいない……



高価そうな車の助手席に押し込められ、運転席に乗り込んできた彼は狂ったように話し始めた


「鈴奈が悪いんだよ。鈴奈が他のやつと結婚の約束なんかするから、浮気するからだ。僕というものがありながらなんで浮気したの?ねぇ?3年も付き合ってたら僕に飽きちゃったの?もういいよ。君が僕を見てくれないなら僕しか見られない様にしてあげる。他のやつと話していても、気持ちは僕にあるって信じていたのに、少し目を離した隙に害虫に目をつけられてるなんて悪い子だね。大丈夫。僕と一緒に暮らそう!ああ、君と一緒に暮らせたらどんなに幸せだろうってずっと思ってたんだ。もう準備は完璧だよ。さあ、僕たちの家に行こう!」



そう言って矢継ぎ早に話す彼が恐ろしくて、何も言えなくなった



朦朧とする頭でいつ恋人になったんだ、とか、微笑みかけたのは上司に対する社交辞令だとか、いくらイケメンでもこんなやつは願い下げだとか……色々考えてとにかくここを抜け出すためにどうしたらいいか考えていたら急に奴が微笑んだ


「ついたよ!ここは僕のマンションだよ。ここで僕と君は一つになるんだ」



次第に自分の意思では手足が動かせなくなっていて、奴が私を横抱きにしてマンションに入っていった




それから彼に1年間、軟禁された。


奴の名は瀬川真斗といい、私に真斗と呼ぶように強要した


監禁初日に私の初キスは奪われたが、それ以上は強要はされていない


都内のマンションの最上階を買い取ったらしく、4LDKのマンションの部屋から見える景色が私の日常となった


朝は真斗と共に起き、奴の作った朝食を食べる


7時になると奴は会社に出勤するために出かける


その際は行ってらっしゃいのチューというものをするようにと言われ、1年経った今も続けさせられている


奴が会社に出勤してからは自由時間で、自分の好きなことをしていい


私は昔から好きだった乙女ゲームや小説を読みふけり、昼前になったら洗濯機を回し、洗濯物を干し、掃除機をかける


何もしなくていいとは言われても、自分の意思ではなくても、もはや養われている身としては最低限の働きをしたいと思って料理以外の家事はできるだけしている



家の中でしなければいけない、彼の決めたルールはいくつかあるが、主なものは3つ



・家から出る際と帰った際は私からキスをする

・マンションから抜け出そうとしたり自分を傷つけるようなことはしない

・奴を真斗と呼び、拒否しない


これさえ守れば奴の機嫌を損ねることはなく、

平穏な日々を送れる




奴は会社から帰ったらすぐにマンションに帰宅して私の夕食を作り、私に食事を食べさせる。


そして、私と一緒に風呂に入り、私の身体を丹念に洗い上げて私をネグリジェに着せ替えさせて抱きしめて眠る。


正直いうと何故こんなに執着されたのかわからなくて真斗に聞くと


『僕たちが出会ったのは今から10年前。君にとっては何気ないことだったのかもしれないけど、僕はあの時屋上から飛び降りて死ぬはずだったんだ。……でも君があの時僕を見つけてくれた……「ここにいてください、お願いします」って、頼って、必要としてくれたから……その時からずっと好きだったんだ。……君と同じ会社に入社して、君の好みの男になるために頑張ったんだよ?覚えてないかな……。「仕事ができる人って素敵ですよねって……」」


……確かに言ったかもしれない……確かあの時は、変な人に追いかけられてて、屋上に逃げ込んだら丁度、同学年の男子がいて、助けを求めたような……


「それから3年間、毎週金曜日は同じ時を過ごしたよね。……僕はすごく幸せだったよ」



……あぁ……美術の講師が言い寄ってくるから、金曜の短縮授業終わりから部活が始まるまでの時間、屋上に逃げて……ゲームしてたわ……え、人がいたけどあれ……真斗だったのか……



♢♦︎♢


1年間かけて、彼と私は少しずつ打ち解けていった。監禁されてからも私に性行為を無理強いしてこない、むしろお姫様扱いして甘やかしてくれる真斗に私は少しずつ惹かれていった



私が監禁されてから1年半経った頃、真斗に思い切って想いを伝えると強く抱きしめられ、美味しくいただかれた



両思いになって2年目に海外に転勤することになった真斗は私を連れてヨーロッパへ行くといった



監禁されてから初めての外出で、ウィッグとマスクをつけて空港に向かった



私の誘拐事件のことはまあまあニュースにも出ていてバレないかドキドキしたが、そこは真斗の偽装パスポートによって問題なく搭乗することができた



日本とは違い、私の誘拐事件のことも知らされていないことから真斗と一緒であれば外に出ても良いことになり、今から訪れる土地に想いを馳せていたが、その希望は突然に奪われた




『手を挙げろ!この飛行機は我々が占拠した!大人しく所持品と若い女を渡せば命は助けてやろう!さぁ!!』



私はもともと英語が苦手で何をいっているかわからなかったが真斗は無言でコクピットにいる強盗犯を睨みつけていた



『おい!こっちへこい!』



「いやぁぁ!!」



私と同じか少し下くらいの女の子が黒ずくめの男に拘束されて荷物庫に連れて行かれる



『お前もこい!ははっいい体してるじゃねえか、あとで俺の番が来るのが楽しみだぜ』


ついに私の元にも黒ずくめの男達がやってきた。

瞬間、真斗は相手の両目を拳銃らしきもので撃った




「俺の鈴奈に気安く話しかけた挙句床を汚すような発言をするとは万死に値する。死ね」



「ま、真斗……この人死んじゃったの?」



「まさか。麻酔弾だから死んでないよ。まあ目は見えなくなるだろうけどね」



気絶した黒ずくめの男を踏みつけて、近くにいた黒ずくめの男達の目を寸分の狂いもなく撃ち抜く真斗


「あと3人……鈴奈、ちょっと待っていてね」



そういって真斗は荷物庫に突入していった



「真斗……」


1人になって心細くなった私は足元に倒れた男を認識していなかった



『ぐっ……許さない……お前も道連れにしてやる!!』



そういうや否や瀕死にも関わらず男の持った拳銃が私の胸辺りを撃ち抜いた



まさに一瞬の出来事で、落ち着いていた周りの乗客は再びパニック状態になった



私の胸からは血が止まることなく溢れ出ている




「鈴奈!しっかりしてくれ!」


朦朧とする意識の中、真斗が私に呼びかける



「真斗……私、真斗と外デートしてみたかったな……」


「鈴奈!鈴奈!俺を置いていかないで!」


「私、ちゃんと真斗のこと好きだったよ……次に好きになる子には……監禁する前にちゃんと……好きだって……いってあげ……て……ゴホッ……」



「鈴奈!鈴奈!愛してるんだ!君以外の女なんていらない!君がいない世界なんていらないんだよ!」


「大丈夫……いつかまた逢えるよ……また…ね」




「鈴奈……鈴奈を1人にはしないよ。俺も死ぬ。おやすみ。またね、愛してるよ……鈴奈」




朧げな景色の中で、真斗が床に転がっている私を撃ち抜いた拳銃を持ち、自分に向けて撃つのが見えた


読んでくれてありがとうございます!

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