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キーホルダー

作者: 粗屑ミィチ


カナリアは、ショッキングピンクの眼鏡フレームのキーホルダーがお気に入りらしい。夢で見たから、きっと、間違いない。


カナリアが、ぼくに、黙って飛び去ってしまってから何年経つかな。


ぼくは、カナリアにプレゼントしたらきっと喜ぶだろうと思って、その、ショッキングピンクの眼鏡のキーホルダーをずっと、探しているんだ。


だけどね、カナリア。そんなものは、何処にも売っていないんだ。全然見つからないんだ。


カナリアは、今、何処で、何をしているかな?

誰と、笑っているんだろう?

あの、綺麗で美しい声を、どんな奴に聴かせているの、かな。

なんだか、悔しい。


カナリアの喜ぶ顔がもう、ぼくには見えなくたって、ぼくは、ショッキングピンクフレームの眼鏡のキーホルダーを探す。

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