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第一話 出会い
「好き」
昔の君はこう言った。
「何で?」
昔の私はこう言った。
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高校一年生になる春
小さい頃から親が勉強に熱心な母親と父親に推され
楽々と市内一の進学校の入学式。
「…まじで真面目ちゃんしかいなかったらどうしよう。」
そう呟いて見たり、華の女子高校生デビュー。
徒歩で片道20分、なんて親切設計!
なんて言いながら学校が見えてくる。
築30年くらいだろうか?古びた校舎はそれを物語っている。
少し早めに家を出たので時間にはたっぷり余裕があった
下駄箱につくと
『一年生』
と書かれたクラス表
私の名前、は
あった。
神埼 ゆう 一年二組
自分の字が書かれている当たり前の事が嬉しかった
まだ靴は私を含め三名くらい。
私の名簿の上の人の靴と、一番の人?
ん、
あれ?
この名簿の名前、
柊――――…
っ!!!!!!