加速、そして…
姫のあっけらかんとした返事に私の頭の中は?マークでいっぱいになった。
「そんな事?って、俺にしてみれば、かなり重要な事なんだけど…」
「そんな気持ちとっくに気づいてたよ。だから、もう三ヶ月前くらいから旦那とはエッチしてないよ。言われても拒んできたし、だから安心して!私はあなたの事が好きなの。だから旦那とはもう出来ないよ。」
私はあまりにも唐突なその言葉で感極まり泣いてしまっていた。彼女は私の事を本当に愛してくれていたのだ。私が何を言うまでもなく、私の気持ちを察して先に行動に移していてくれてたのだ。こんなに嬉しい事はない。私は涙を流しながら抱きついていた。
「姫ちゃん…、本当に愛してるよ。」
「私もだよ……………」
少しの沈黙をえて、私達はお互いをさらに噛み締める様に何度も何度も営みを交わした。このままの時間がいつまでも続いていくものだと、若かった私はそう思っていた。
でも、現実は私が思っている程甘くはなく、ましてや不倫関係という普通とは違う恋愛なのだから、上手くいくはずがないのだ。その事をこれから先、何度体験するのかなんてその時の私には全くわかっていなかった。全ては、虜になってしまった私が悪かったのを、まもなく知る事になるなんて……………