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夢見る心  作者: 姫姫姫
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迫りくる悪魔の心

次の日、私は松葉杖をついてだが立ち上がる事が出来るようになった。




マネージャーが来てくれて、完治するまではとりあえずはゆっくり休めといわれた。私は仕方がないがまた無職に逆戻りになってしまった…。




親の車で実家に帰る。先生の話しでは無理をしなければすぐにでも普通に歩けるようになるという事なのでそれを期待して安静にするつもりだ。




そして問題は彼女だ…。私はメールをしてみた。




(今病院から実家に着いたよ。とりあえずは松葉杖を使えば歩けるからそんなに心配しないでいいからね)



数分後、返事がきた。




(本当だったの?大丈夫?松葉杖ってどうしたの?事故ったの?仕事終わったら電話するね。)




昨日の時点で何故信じてもらえないのかなぁ…。私は憂鬱になったし、彼女に対して嫌悪感すら感じはじめていた。




プルルル…プルルル…、着信音がなった。




「もしもし、私だけど何があったの?本当に大丈夫なの?」




「うん、もう大丈夫みたい。仕事中に古傷が痛みだしたらしく倒れちゃったみたいなんだ。でも注射も討ってもらったし安静にしてればすぐ歩けるようになるみたいだから本当に大丈夫だよ。だから安心して。」




「大丈夫ならいいけどさ…ごめんね、昨日のメールはふざけてるのかと思っちゃって………。本当だったんだね。ごめん。」




「もういいよ。でもさ、俺は姫ちゃんに嘘なんてつかないから、今度からは信じてよね。信頼してもらえてると思ってたから精神的にちょっときつかったよ…。できれば支えて欲しかったのが本音かな。」




「そうだよね、そんな時に支えてあげるのが私の役目だよね。本当に馬鹿でごめんね。信じます。」




本当かな?また口だけじゃないのかな?ってその時の私は思っていた。

けど自分が彼女の事を信じてあげないといけないとも思っていたと思う。

なんだか人を信じるって簡単な風にみえて実は難しいみたいだ。




「そのうち歩けるようになって車も乗れるだろうから、そしたら自分家に戻るからさ、その時にお見舞いにでもきてよ!さすがに実家に来るのは嫌でしょ?」




「そうだね、行ってあげたいけど実家はキツイかな…。ごめんね。」




「平気平気。それもわかってるから大丈夫。俺も早く姫ちゃんに逢いたいから一日も早く治る努力をするね。だからそれまでは待っててね。電話とメールは普通に出来るのが救いだね。」



「わかった。また明日この時間に電話するね。安静にしてるんだよ。そして早く治ってね!またね。」




そして数日後…。




私の身体は調子を取り戻し、普通に歩け、車にも乗れるようにまで回復した。

今日からは完璧になるまで自分家で療養する事にした。




「もしもし、今日から自分家に戻って来たよ〜!これで姫ちゃんも来れるよ。」



「そうなんだ。早かったね〜。とりあえずは良かったよ。じゃあ次のお休みの日に行こうかな。平気?」




「全然大丈夫だよ。楽しみに待ってるね!嬉しいなぁ、久々に姫ちゃんに逢えるんだね!」




そして当日、約束通り彼女はやって来た。





来てくれた時は久しぶりで嬉しさ百倍みたいな感じだった私だが………。

彼女が帰る頃には、どん底に落とされるなんて思ってもいなかった。


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